●嵐山駅前の変化、その249(ホテル4階、その6)
がひらひらと目の前を飛んでいた。帽子をかぶって郵便局に行く途中のことだ。帽子を取ってしばし追いかけ回した。道から外れて小川の上や庭の中に入って行く。



それで諦めた。と弱々しそうで、どうせならつかまえて家に持ち帰り、写真を撮りたかった。そして逃がしてやるつもりでいたが、相手は必死だ。短い寿命を好きなように飛ぶのがよい。そう思ってあまり真剣に追わなかった。ちょっとばかし運動不足を思っていたので、両手を振り回して蝶と戯れるのはいい運動になった。誰も道を歩いていなかったのでよかった。はたから見ると、全くの変なおじさんだ。女性なら遠回りするだろう。蝶はよく見かける種だ。オレンジがかった茶色にペルシャの織物のように白や黒の模様が入っている。名前は知らない。今ネットで10分ほど調べたが、花とは違って不思議と日本で見かける蝶の種類の名前をわかりやすく書いたページが見つからない。きっと形に微妙な差があって、素人にはわからないからだろう。それでもだいたいアゲハかモンシロチョウ、シジミといったおおまかな名前くらいはあっていい。名前がわからないなと思いながら追うのをやめ、また郵便局の方向に頭を向けた途端、眼前に別の蝶が飛んで来た。あまりの突然で、一瞬それを避けながらまた帽子を取って追いかけ始めた。今度は羽の両端が黒く、そのほかは白が中心だ。これもよく見かける。さっきのものより元気で、すぐに目の前から消えた。それでまた郵便局へ向かうと、何とまたやって来た。今度はアゲハの仲間だ。それでも羽はあまり大きくない。今度こそと思いながら帽子を振り回したが、蝶は間抜けではない。悠々と空に舞い上がって視界から消えた。それでまた郵便局に向かい始めたが、嘘のようなことに、別の蝶がこちらに飛んで来た。3度あることは4度ある。今度は灰色の小さなシジミ蝶で目立たないが、蝶は蝶だ。それはつかまえても面白くないので、帽子は取らなかった。それでもう郵便局まで道半ばというところに来ていたが、4度あることは5度ないので、もう出会わなかった。それにしても天気のよい秋に蝶も気持ちいいだろう。筆者もふらふら歩いて蝶と大差ない。先ほど家内が言うには、今日の電車の中で数人の30歳くらいの男性サラリーマンが話している横にたまたま立ち、全員とても疲れているように見えたそうだ。それを聞きながら、同情した。みんないやな仕事を生活のために仕方なしにしている。昨日JCBから二度電話があった。どちらも20代後半の男性で、1週間ほど前に送付して来た生命保険への勧誘だ。『申込書を送る』と10日ほど前に電話があった時も断ったのに、あまりにしつこく、送付してもらった。加入する気が全くないので無駄だが、とかく電話口で食い下がる。だが、やはり断るべきであった。送って来てからもう5回は電話があった。何度断ってもかけて来る。昨日は2回だ。それも1時間ほど間を置いてだ。おそらく資料を送った人物はしっかりリストに記載しているのだろう。
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 それで思うのは、先日TVで紹介していた高額な買い物を売りつける老人リストだ。それが悪質な業者に高値で売買されている。一度騙された老人は必ず2度同じ目に遭う。それから解放されるのは5度目なのだろう。老人が食い物にされる事件は今後急増するはずだ。昨日のJCBの電話はまさかそういう類ではないが、それにしてもしつこい。よほどカードを解約してやろうかと思う。そう言えば、筆者はずるずるとJCBカードを契約更新しているのに、全くカードを使わない。これでは年2000円か2500円の更新料はドブに捨てているも同然だ。解約が面倒なのでついそのままにしている。そういう無駄は誰しもあるだろう。VISAカードがないことにはザッパの新譜CDをアメリカから通販で買うことは出来ないが、それは大丸百貨店のVISAカードで間に合う。JCBはその点、何の益もない。それはさておき、電話でマニュアルどおりに話すJCB社員の声を聞きながら、一種哀れを誘った。筆者ならそういう仕事は絶対に出来ないし、したくない。それでも聞くところによると、家内の姪が一時期JCBに勤務していて、その年収のあまりの多さに驚嘆した。普通のOLの倍から3倍であった。それほどの高級取りなのに、2年ほどで退社した。したい仕事があったからでもあるが、そのうち結婚して一児をもうけ、またしたかった仕事へのこだわりが頭をもたげた。試しにその国際線スチュワーデスに応募するとこれが合格。ところが子どもを家に置いてまで出来る仕事ではない。したい仕事は女性の場合は特に年齢の制限がある。昨日のネット・コラムに、どんな仕事でもする心がまえがあることが好ましいとあった。昔ならそんなことを言う男性は敗残者であった。今は一流会社が倒産する時代だ。安定した仕事というのが現実的でない。それでまた昨日のJCBからの勧誘の電話を思い出す。彼らはJCBの社員ではなく、請負業者だろう。歩合性のはずで、わずかでも脈のある人に粘着質で対応する。老人の中にはその粘りのために根負けする人は少なくないだろう。そして一旦契約すると、ずるずるとほかの商品を売りつけられる。そういう商売は不要なものを売りつける点で、おれおれ詐欺と似ている。老人は電話口の相手が自分の子か孫ほどの若さであることを知り、つい気を許す。ザッパの『自伝』に似たようなことが書いてあった。20歳頃のザッパは一時期百科事典を売り歩いた。全くそんなものが必要のない、またいかにもお金がなさそうな人を相手に、契約書をサインさせるが、その時ペンをどう持つかというテクニックもある。そんな仕事に嫌気が差したのは言うまでもない。それで演奏家になり、作曲もするようになる。レコード代は百科事典に比べるとうんと安いから、ザッパは罪悪を感じることがなかった。
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 誰でもそのような安価でしかも人を喜ばせるものを売ることが出来ればいいが、それは限られた人だ。前述のネット・コラムに、サラリーマンを辞めて生活するには、サラリーマン時代に少しずつ脱皮を試みるべしとあった。小さな商売を手がけよということだ。だが、たいていそれは実を結ばない。世の中はそんな甘くはない。サラリーマンにならずに、即商売を手がける人が大勢いる。そういう世界に途中から割り入って食べて行くのは途轍もない努力がいる。いや、努力だけではどうにもならない。ともかく、1歳でも早く自分の進むべき道を探すことだ。右往左往している間に夢は実現せず、夢が何であったかも忘れる。こう書きながら思うのは、そんなあたりまえのことを言うには及ばないことだ。自覚して行動する者は筆者の意見など読まずに自力でそうする。ノウハウ本などもまず無意味だ。それが役に立つと言う人はまず大成しない。大成しない人があまりに多いから、そのような本を読んで気を休める。なので、筆者がここで書くことは無駄話もいいところなので話題を変えると、郵便局で振り込みが終わって来た道を戻ると、また蝶に出会った。どうやら4度あることは5度あるようだ。最初に出会ったのと同じオレンジ色がかったやつだ。もちろん先ほどと同じ蝶かどうかはわからない。今度は向こうからこっちへやって来るのではなく、飛び去って行くのを目にした。小走りにで追いつき、帽子を取って振り回すと、今度は捕獲出来そうだ。蝶はひらひらと道端の地面に降りそうになった。そこで帽子を地面に被せた。うまく捕れたはずだ。帽子をすぼめてそっと取り、中を見ると蝶が隙間から出ようとしているところだ。それを押さえる暇なく、また飛び去った。それを見ながらもう追いかけなかった。自由に飛ぶ蝶を見るのは楽しい。その自由さを中断させるに忍びない。だが羽を畳んでつまみ、1枚の写真を撮りたかった。それには理由があるが、後日書くことがあるかもしれない。今日で去年9月12日に捕ったホテル4階からの写真の投稿を終える。1枚目の写真はわが自治会に所属する地域を写すが、右手奥の茶色のマンションは5年ほど前に出来た。緑の並木は桜だ。 最後の、つまり以下の写真は筆者がずっと確かめたかった駅前広場を見下ろしたもので、クリックで拡大する。蝶や鳥ならこの高さで地面を見下ろせる。高みは自由の象徴だろう。この高みは経済的に裕福であることと同一視される。実際このホテルの4階は料金が高い。筆者は高い場所があまり好きでない。そのため高層マンションには絶対に住みたくない。出来れば木造の平屋がいいが、京都市内ではそれはあまりに贅沢だ。

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by uuuzen | 2012-09-27 23:59 | ●駅前の変化 | Comments(0)


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