●嵐山駅前の変化、その247(ホテル4階、その4)
名帳に名前を書かせたのは、ホテル内部に損害を加えられた場合、その人物を特定する何らかの手がかりになると考えたためであろうか。



真新しい客室に大勢の人がずかずかと勝手に入り込んで、備品など持ち去られる心配はなかったのであろうか。嵐山にそんな悪質な人が住んでいないという意見もあるかもしれないが、人はわからない。出来心というのがある。今日も去年9月12日に撮った2枚を載せるが、筆者の知らない人が映っている。たいていは一度くらいは見たことがあるのに、この日は知らない人が多かった。他の人も筆者を見て同じことを思ったであろう。そんな状態であれば、芳名帳に嘘を記述してもわからず、地元とは無関係の人がやって来てもわからなかった。まさかホテルに害を与えるためにやって来た人はなかったはずだが、油断は禁物だ。今思い出した。息子が小学3年か4年の誕生日にわが家で同級生6,7人を招いて誕生会を開いた。今これを書いている3階の仕事場を使った。家内は仕事に出ていたので筆者がお茶や菓子、ケーキをセットした。そうして1時間ほど談笑し、最後に息子のアルバムの白い表紙に色鮮やかなフェルトペンで寄せ書きをしてもらった。写真もたくさん撮って和やかに時を過ごした。それで会は万事うまく終わってみんな満足したかと思えば、意外なことに気づいた。3階の扉のすぐ下、明るいベージュ色のビニール・クロスを貼った壁に、縦横30センチほどの大きな文字で「アホ」と書かれていたのだ。鋭くて硬い鉛筆かインクのないボールペンの先で引っ掻いたもので、その場所は毎日筆者が上り下りするのですぐに気づく。そのため、誕生日会の最中、誰かがした落書きとしか考えられない。何人も2階のトイレに行ったし、また筆者もずっと3階にいたのではなく、勝手に遊ばせておいたので、その壁に落書きする機会はあった。子どもたちを疑うのはよくないが、筆者には思い当たる子がいた。あまり詳しく書くのはまずいが、その子の評判は耳にしていたし、また母親はPTAで何度も会っていたが、大金持ちを鼻にかけているのか、とにかく勝手なことをする人で、印象はとても悪かった。その母親を見れば息子がどういうように育ったかはわかる。なぜその子が誕生日会にやって来たかだが、同級生なら誰でもいいと言っておいたからだ。家内は数年後、その子が電車の中や駅、また人の往来の多い道でどのような行為をしていたかをよく筆者に言ってくれた。とにかくませた子で女子高生のに片っ端から声をかけていて、中にはその口車に乗ったのか、ルンルン気分で制服姿のまま抱き合うようにして歩く姿を見かけたと言う。その子のことを聞くたびに思い出したのが、「アホ」の楽書きだ。その文字はすぐに消しゴムで消し、またささくれ立った箇所を何度も指などで押さえたりしてかなりわかりにくくしたが、目を凝らすと今でも見える。それにしてもそんな楽書きを平気でするとは、胆が据わった子だ。あるいは恐ろしい。大人を屁とも思っていない。あるいは貧乏人を見下げている。そう言いたいのは、息子の誕生日会ではその子は何となく不満そうであった。たとえて言えばこんな調子だ。『こんな安物のケーキ、食えるか!』 当時誕生日会がはやっていて、息子の場合もそうしなければ肩身が狭いと思ったのだが、根性の悪い子というのはいる。高校生以降その子の噂は聞かない。京都にはいないのだろう。
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 旅の恥はかき捨てと言う。それをいいことに部屋に落書きされてはたまらないが、そうされた時に証拠を見せろと言われると旅館側はどうするか。まさかビデオを常時撮影して監視することは出来ない。質の悪い客が来て運が悪かったとあきらめるか、思い切って警察に行くか。毎日違う客が泊まる宿泊施設はそういう問題があって経営はたやすくないが、これはレストランや食堂でも同じだ。客相手となれば、どのような変な人から損害を被るかわからない。だから客相手をしている人は独特のオーラを身につけるが、それはひとつの大きな技術というもので、本当は誰もがそれを持つべきだ。一方では客とは無関係な人がいる。先生や学者はそうだ。彼らは尊敬される仕事と自惚れているから、人に容易に頭を下げない。下げるとすれば同じ分野にいて自分より上、しかも頭を下げておけばいつか自分がその人の座に就けると思う場合だ。そして、そういう人は客商売の人を見下げる。これは一昨日見た光景だが、阪急梅田の構内の喫茶店に初めて入って家内と簡単に昼を済ませた。食事が終ろうとする頃、筆者から5メートルほど離れたところで、70代半ばのとても清潔で品のよい学者風の背の高い眼鏡の男性が、ウェイトレス相手に顔をしかめて小言を放ち続けた。その様子がとても見苦しかった。若い女性相手に何をそこまでという感じだ。ウェイトレスはみなしっかり仕事をしていた。それが思いもかけない客の態度にドギマギして顔を真っ赤にして謝っている。筆者が思うに、その高級そうなスーツ姿の老人は、どこかの大学の名誉教授か会社の会長であったはずで、ちっぽけな喫茶店で働くウェイトレスごときを軽蔑している。ところが、そんな態度をもろに見せることで、人間の中でも最低の部類に属することを自ら示してしまっている。だが、案外そういう人は多い。人に感謝し、頭を下げることを知らない。いやいや、実際はそういうことをさも得意気に人前で今まで何十年にもわたってぶって来たのだ。ホテルの内覧会に話を戻すと、今日の写真からは部屋の様子が多少わかる。御簾は雅の京都らしい演出だ。これがあるのは最も高額な部屋だけと思う。王朝気分で夢を見てもらおうという考えで、これを真似して京都はどの家も寝室に取りつけるのがいいかもしれない。御簾屋は四条寺町下がったところに一軒あるが、こういうところに需要があるとは思わなかった。ところで、御簾や行燈といったレトロな調度には気づいたが、カバンに入れて持ち帰ることの出来る小さなものは目につかなかった。あえてそうしているのだろうか。昔はよく旅館にあるものを持ち帰る人があった。そういう人が昔の行為を思い出して、内覧会の間にちょっとしたものをポケットに入れると気持ちが湧き起こらなかったとは言えない。そんな小さな備品があるとすれば食事時で、箸置きや小皿だ。だが、昔とは違ってモノが溢れる今はそんな小物を記念に持ち帰る人はいないだろう。外国人はそうでもないかもしれないが、売店でどうぞということだ。
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by uuuzen | 2012-09-25 23:59 | ●駅前の変化 | Comments(0)


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