●嵐山駅前の変化、その240(ホテル1階、その2)
船が1000隻も尖閣諸島に向かったというネット記事を昨夜読んだ。その後どうなったのか、今日のニュースを詳しく見ていないのでわからない。あるいは報道されていないようだ。



デマも混じるであろうし、また記事を書く人の思いが微妙に反映されるから、何が事実かは見極め難い。何度も言うが、ネットやTV、新聞だけでは誰も真実やその向こうに隠された事情はわからない。闇に葬り去られることの方がはるかに多いはずで、ほんのわずかに伝えられて来たことだけを鵜呑みにするのは慎んだ方がよい。だが、今まで生きて来た筆者が思うに、そのように考える人は指で数えられるほどであった。目下中国の多くの都市で日本に抗議するデモが行なわれている。それに参加している人は冷静に考えて行動出来ないようで、それだけ中国は未熟な社会とも思える。一方、日本の常識は世界の非常識と言われるように、中国のそうした一見短絡的に見える行動こそが正常であるという見方もある。人間は獣とさほど変わらない。食べて生殖して死ぬという点では全くそうだ。怒りもするし、暴力も振るう。ここ数日の中国での騒動を見ながら不思議なのは、筆者が知らないだけかもしれないが、都知事がコメントしないことだ。あるいは記者を集めて盛んにやっているかもしれない。そして発言があまりに過激なので、マスコミは伏せているとも考えられる。たとえばこうだ。中国の日本企業が袋叩きに遭っているのであるから、日本で中国人が経営する店にも同じようにしてやれだ。これは都知事が言わずとも、不満を抱えている若者ならすぐにでもしかねないのではないか。そうなれば報復合戦で、中国での騒動はさらに拡大する。まさか戦争まではと思うが、些細はことで喧嘩や決闘、戦争になることは歴史が証明している。日本で中国と同じような暴動が生じると、それを煽る者もきっと出て来るし、それに便乗して中国とは関係のない店まで襲撃されるだろう。今回は近いうちに収束すると思うが、根本から解決がない限り、もっと大きな騒動はまた起こる。その根本の解決があるかどうかだ。日本は戦中戦後の問題はみな決着済みと繰り返しているが、相手国の国民がそうは感じていないのはなぜか。これは国による保証と国民感情は別という問題を示している。日韓は近親憎悪のような感情がお互いあるとよく言われる。同じ問題が北欧にあったことを数か月前のTVで知った。ノルウェーとフィンランドであったか、あるいはフィンランドとデンマークであったかもしれないが、日本から見ればさして差がないように見える北欧の隣国がかつてきわめて仲が悪かった。それが徹底的に話し合ってわだかまりを乗り越えたという。そういう美談で簡単に片づかない点も多々あるはずだが、昔に比べるとはるかにましになったそうだ。そういう外国から見ると日韓、日中のここしばらくの島を巡る騒ぎは、あまり理解出来ない、もしくは関心がないだろう。アメリカにしても高見の見物で、日韓、日中で問題を解決してほしそうだ。結局のところ国際関係は面子もあるが、損得勘定だ。小さな島ひとつの領有を争うのもそれに尽きるし、アメリカは先々自分の利益になる方に加担するのは当然だ。
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 今回の騒ぎで中国人観光客が日本にやって来なくなるという心配が出始めている。今日は駅前ホテルの1階奥の写真を3枚載せるが、当日筆者はある人から支配人は華僑ではないかと耳にした。どこでそれがわかるのだろうか。確かにたどたどしい日本語を話す20代半ばの女性が勤務していて、中国人客を当てにしていることは明らかであったが、支配人までそうであろうか。そうだとすれば、尖閣の問題で中国人客が激減しているはずで、大きなとばっちりを受けたことになる。また、今の状態が続けば、旅行会社や家電量販店、そして観光地の小さな店といった末端まで、経済は冷え込む。それでも都知事は「収入が半減したくらいで騒ぐな」と一喝するだろうが、自分の腹は少しも痛まない人は威勢のいいことを言う。政治家はみなそうだ。自分が率先して痛みを引き受ける覚悟がない。昨夜ユニクロの社長の意見がネット・コラムに出ていて、日本は3年持たないと発言していた。それに対して「腹が立つ」という指数が最も多かった。つまりユニクロの社長は売国奴的発言をしていると思っている人が多数を占める。3年は誇張だが、それほどに国力が衰えているという意見だ。それは尖閣の問題ひとつで日本が打撃を受け、経済的な損失も大きいことから言えるのではないか。日本はこれからは観光にさらに力を入れて、中国や韓国、そしてもっと遠方からもどんどん旅行者を招こうとしている。その思惑が早くも崩れ去る、あるいは考えが甘いとなれば、日本が生き残って行く道は何か。また鎖国をすればいいという意見が昔からあるが、今さら自給自足の貧しい生活が我慢出来るか。そうなっても全く困らないのは政治家だ。江戸時代と同じように高い税を課してふんぞりかえっておればよい。そういう時代がよくないということで時代は進んで来たはずだ。それを今さらまた鎖国では、それこそ冗談が過ぎる。ではもっと時代を下げて戦前か。軍備を増強し、今度ばかりは失敗しない戦争をしかければよい。それが駄目になればまた1億総玉砕で、政治家は天皇と数百人程度の自分たちだけが残ればいいと考えていたりして。話は変わる。最近こんな場面に遭遇した。ある人が宸翰のすぐ隣に若冲の絵が飾ってあるのを見て、若冲が気の毒に見えたと言う。天皇の貫録に比べて一庶民の若冲はあまりに小さく見えるという意味だ。筆者は即座にそうは思わないと言った。若冲は江戸時代の人間だが、たくさんの絵をいわば民主主義的に庶民に向けて描き、その卓抜な技術は天皇の書と比べられるものではない。宸翰は立派な表装が施され、天皇の書であるからと説明されるから、ある人には若冲の何倍も神々しく見えるのであって、そこらに半分破れて転がっていれば誰も気づかないし、見向きもしないし。ま、それでも天皇崇拝主義者が若冲を小さく見るのは勝手で、そのことに目くじらを立てる必要はない。それにそういう人は戦争が起これば真っ先に天皇と国民のために戦いに赴いてくれるはずだ。「天皇」という二字を見ただけで心に太陽が照って周囲のすべてが小さく見える人は、日本国民の3分の2は占めているだろう。そのことを理解しなかった韓国の大統領が日本から嘲笑されるのは当然だ。日本の精神的支えは天皇であり、日本は戦争直後にそれを残してくれたアメリカに大きな恩義がある。ところが尖閣の問題で日本がアメリカを頼りにしても、素知らぬ顔をされる。
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 マッカーサーが天皇を残したのは、後々嫌われるのを恐れたからだろう。日本から天皇をなくすと、国民が生きて行く気力を失うと本当に思ったのであろうか。もしそうならば、いかにも2,3流の国民と侮られたのではないか。その一方でアメリカ式民主主義の思想を徹底して植えつけようとしたが、あくまでも天皇の下に国民は平等であって、いつでも天皇のために小石に過ぎない国民は一丸となって大きな岩になる覚悟があると、義務教育で暗に教えられる。これは北朝鮮と同じではないかと疑問を呈しようものならば、歴史ある天皇を抑圧者と比較するのは何事かと非国民呼ばわりされる。日本は北朝鮮と同じほどに言ってはならないタブーが多い国だ。筆者が学校を出て勤務した設計会社の上司であったU次長は、優秀な人物であったので、定年の年齢を超えて勤務していた。数学好きのUさんは筆者をとてもかわいがってくれて、難しい数学の問題を筆者に出してはそれを解くように言ったりもした。Uさんは70歳になった頃、会社を辞めて自宅に籠った。そして理由は知らないが、日本の歴史を最初の方から順に現代まで熟読する作業に入った。2,3年かかったのだろうか。筆者は御自宅によくお邪魔して談笑した。Uさんのもっぱらの話題は日本の歴史であった。しかも最も関心のあるのは天皇であった。そういう姿を見るのは初めてで、なぜそんなことに関心を抱いたのかを訊かずに終わったが、Uさんは不思議なほどに皇族や天皇に拒否感を示した。たとえば、こんなこともあった。筆者は日展系の工芸公募展に作品を出品していた時期があって、Uさんには毎年美術館で見てもらった。Uさんはその展覧会の東京での初日に皇族がやって来てテープ・カットをすることに露骨に不快感を示した。造形作家の集まりになぜ皇族が箔をつけるためにやって来るのかという疑問だ。Uさんの態度は滑稽で気の毒なほどで、老齢になってそこまで激しい素振りを見せるUさんはまるで別人に見えた。歴史本を現代まで読み終わってUさんが結論づけたのは、天皇の存在は多くの国民に弊害があるということであった。筆者は歴史に関心がないので、その話をあまり真剣に聞かなかったが、設計会社では社長クラスの重要な立場にあり、またいかにも温和の塊のような人格者であったUさんが、顔に怒りを見せながらそういう話をすることが意外で、そんなUさんを天皇の話が出るたびに思い出す。Uさんが支持する政党は共産党ではなかった。政治家を嫌悪し、どの政党も同じだと思っていた。歴史本を読み込んでの思いだろう。政治が天皇を利用したこともあったが、天皇が政治に積極性を見せたこともあって、Uさんにすれば天皇と政治家はセットであった。体が弱っていたUさんは何もかもが面白くなさそうであった。あるいは筆者の思い過ごしかもしれないが、日本に絶望していたようにも見えた。ここしばらくの日本を見てUさんはどう言うか。おそらくこうだ。『数学の難題をすらすら解くかのような、全く予想どおりの展開!』
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by uuuzen | 2012-09-18 23:59 | ●駅前の変化 | Comments(0)


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