●嵐山駅前の変化、その229(桜の林、温泉、円形階段)
立ちの理由を考えてみる。予想と違ったことが起こった。面白くないことに出会った。計画が進まない。具体的に挙げると切りがないが、満足出来ないので苛立つというのであれば、別の満足を見出すしかないし、誰しもそうしていると思うが、苛立ちの理由を凝視し、抑制出来ればいいものを、つい何かに当たったりする。



また、そのことを悔いるのならいいが、反省しない人も多いだろう。これは教養の多寡の問題ではないように思う、。子どもでもそういうことは見抜くが、子どももいろいろであるのは大人と同じだ。4,5年前のこと、場所は忘れたが、初めて見かけた2歳くらいの女の子に意味もなく数十秒ほど睨まれ続け、非常に驚いたことがある。誰かと話をする母親に手をつながれながら、筆者を見上げてさも憎々しげな顔をしている。きっとその子は親からそういう目で普段睨まれているのだろう。そのように睨みを利かせると相手がひるむことを覚えたのだ。その子の敵視に驚きながら、時代が変わったことを思った。親が子を虐待する事件が跡を絶たない。虐待された子は大人を憎悪し、睨む。その2歳の子を見ながら大人になった姿を想像した。多くの人から顔をしかめられながら、そのことに気すかず、あるいは気づきながら睨み返し、誰からも相手にされない。いや、相手にするのはいる。お似合いの男を見つけて一緒に暮らし、子ども虐待する。そして子どもはやがて平気で春を売る。買うのは警察官や教師といったところだ。ここ数日は自分で苛立っていることを自覚しているが、その気分を収めるために今日はそのことを凝視しようとし、そして先の2歳ほどの子どもを思い出した。そう言えば、今朝腹立たしいことがあった。相手は中学か高校の女性教師だ。電話で二、三回話したことがあるだけで顔は知らない。この女性の口ぶりと態度は『よくぞまあ教師をしているな』と思わせるもので、人を見下げる口調は絶品だ。こういう教師が多いのか少ないのか知らないが、子どもがいじめに遭っても素知らぬ顔をするのも道理だ。そんな人とは関わらぬことだが、そうも行かないところがあって気分を害されたまましばらく過ごすことになる。ま、こんな話、思い出すのも癪に障るし、読む方も同じ気分になる。苛立ちから連想するのは不快指数だ。蒸し暑い夏が少しはましになったので苛立ちのタネが少しは減った。それでも今月中旬までは日中は30度を超える日々が続く。今までだらだらとしていたので、涼しくなれば習慣を改めてやるべきことに精出すつもりだが、次から次へと新しい苛立ちは湧き起こる。それらを片っ端から処置しながら生きて行くことが人生で、今日は家内がぽつりと「生きて行くのはしんどいね」と言った。筆者の苛立ちを察しているのかもしれない。人はよほど鏡を覗き込むことが好きでない限り、自分の顔の実際を知らない。あるいは知りたくないと思っている。それを一番よく見るのは夫婦であればお互いで、長年連れ添う夫婦が似た雰囲気になるのはそのためだ。また相手の顔を見ながらたとえば「老けたな」と思う場合、それは自分もであることを知っておくべきだ。「生きて行くのはしんどいね」とつぶやいた家内は、筆者の近頃の思いを悟りながら、自分のことに気づいたのだ。
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 筆者は割合親しい人には苛立ちの表情を隠さない。10数年前にそのことをずばり指摘されたことがある。よほど苛立ち具合が顔に出ていたのだろう。その原因ははっきりと記憶する。とても大切な探し物が出て来ず、何日も探していたのだ。それは未だに出て来ない。そのようなものがいくつかある。思い出すとまた苛立つので思い起こさないようにしているが、今日は「苛立ち」という言葉を最初に書いた手前、思い出してしまった。これはいやなことにはなるべく触れない方がよいことを意味する。いやな気分のことを書くと、それを読んだ人も同じ気分になる。そのため、いやな事件に着想を得た小説では、最後に悪はそれなりに破滅するといったような、さっぱり面白くないことになって安っぽさを露呈する。こう書きながら筆者はある小説家を念頭に置いている。人気作家で、本人も物語の天才と自負しているが、筆者は2流と思っている。猟奇的な描写の羅列はそれだけ印象に強いと思っているのだろうが、読後に何も残らない。かといってエログロナンセンスの面白さを意図しているのではなく、主人公がそうなったのは社会のせいだといった教訓めいた結語が用意されている。犯罪のもとをたどって行くとそこに社会の歪みがあるという見方はわからないでもないが、それは何事も曖昧にして済ます悪い性癖でもある。社会が歪んでいるのはいつの時代もだが、犯罪とは無縁に一生を終える人の方が多い。そうはいえ、社会が大きく変わると今までにはなかった犯罪やまたその理由も生じて来る。たとえば数年前にマンションの高い階から中年男が小学生を抱えて地上に落とす事件があった。犯人は普段苛立ちを多く抱えていて、誰も見ていないのでふと悪いことをしてやれと思いついたのではないか。計画などなしで行き当たりばったりだ。やってはいけないことと悪いことの判断は出来ても、犯罪という意識はなかったのかもしれない。誰も見ていなければほんの瞬間何をしてもよいという思いだ。これを魔が差した行為と呼ぶことは出来る。ところが、魔が差すのは今の時代に限ったことではないという観点からは、ネット社会特有の理由のよくわからない事件とは言えない。それでも、ネット社会が新たな精神病を生む例はやはりある。2日前か、中国の若いネット・ゲーム中毒患者を男女ふたり紹介したTV番組があった。家財道具を売り払ってまでも毎日10数時間もゲームをし、親がそれに注意すると包丁で脅す。彼を更生施設に大金を支払って送り、そこで同じ病気の患者とともに集団生活をさせると1か月で元の温和な性格を取り戻したす。その更生方法で最も効果的なのはおしくらまんじゅうのような肌に触れ合いだ。ひとりっ子で育った若者はネットという仮想現実の中で何が現実かがわからなくなる。頭と目、指先だげがつながって、ネットの中で敵を作ったり友人を作ったりしてそれが最大の存在感となる。日本の若者が同じように凶暴になっていないとは言えない。たとえばマンションから子どもを落下死させた男は、その行為をUFOキャッチャーか、ネット・ゲームでボタンを少し押してキャラクターに行為をさせたこと程度のこととしか感じなかったのではないか。
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 苛立ちをテーマにしたいのではないのに、相変わらず鬱陶しい話題から脱却出来ない。実は今日は苛立ちの理由を頭の中で列挙した。そうして整理すると気分は楽になるし、何をどう処理して行けばよいかの見通しも少しは立つ。また、それら苛立ちの理由をここに書いてもいいが、それをするとその理由の理由にまで言及せねばならないことにすぐに気づいた。それだけならいいが、そのさらに理由の理由もあって切りがない。結局ここに書くのは苛立っているということのみで、そうしか出来ないことにまた苛立つが、一方で別のことも思った。ネットに関することだ。最近竹島や尖閣諸島の問題で国際関係がぎくしゃくしている。そのことによって一気に韓国ドラマやポップスの人気が衰えたそうだが、そういう書き方をするマスコミは気にいらない。あまりにも物事を単純に見ているからだ。だが、それほどにネット住民は単細胞も多い。つまり、先の中国のネット・ゲーム中毒少年と同じほどに頭が回らない。そして、そんな連中の言動を見るとげんなりして苛立って来る。話は変わるが、昔設計会社に勤務していた頃、すぐ上の上司と折り合いがよくなかった。その上司は筆者の評判をどこかで聞いたらしく、それをいや味な表情を浮かべながら得意気に筆者に言ったことがある。その時思ったのは、有名大学を出たその上司が誰からも嫌われていることだ。筆者はその上司が聞いた評判の出所は知っていたし、またそれを曲解したこともわかっていた。実情を何も知らないのに、自分につごうのいいところしか信じないその態度に、筆者は呆れた。『何も本当のことを知らないくせに首を突っ込むなよ。』という思いであった。だが、それと同じような人間はいつの時代でも多い。何も知りもしないくせに平気で論者ぶる。筆者の中学生の同窓生にそういうことをよく自覚している友人がいる。彼は成績はさっぱりであったが、人を見抜く鋭い目を持っている。それが本当に賢いでのあって、有名大学を出て簡単に噂を信じてしまう者こそ馬鹿だ。だが、世間は有名大学出を賢いと思い、中卒を馬鹿と見くびる。世間がだいたい馬鹿であることはそれでわかる。それはさておいて、学校での成績のいかんにかかわらず、何か苛立ちを抱えていると、それを少しでも解消するためにすぐに自分にとってつごうのよいように物事を曲解する。真実を学習するつもりなどさらさない。それどころかそういう物の見方があることさえ考えようとしない。筆者が3年仕えて辞めた後、上司は数人の新卒を部下につけた。だが誰も1年ほどで辞め、会社はついにその上司を左遷した。ようやく人格がおかしいと判断したのだ。
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 ネット社会になってネット利用者は苛立ちを抱え、その吐け口を安易な愛国心に託し、妄言をばら撒いている。マスコミが流布させる考えを疑ってみるという人間としてのあたりまえのことすら放棄した連中が急増し、一方ではそれを煽る政治家がいる。前に言ったように、歴史的真実など国によってどうにでもなる。国中をいくら探しても証拠が出て来ない。であるから相手国に言うことは言いがかりだと反論する。これほどの笑い話はない。たとえばだ。自分の証拠を提出するバカな犯人がどこにいるか。後々事実が判明しないように証拠を隠滅するのが犯人だ。日本がそんなことを今までにして来なかったと世界に向けて言えば、それこそ笑い者だ。先日戦争末期の特攻隊員が書いた遺書が大量で発見されたドキュメンタリーをNHKが放送した。今まで存在しないと思われていたものが、4000通だったか、日本中から集められていた。集めた男の写真が出ていた。特攻作戦を考え出した軍人から依頼された民間人だ。彼はそれらの遺書を集めたことを口外しないようにと遺族に約束させた。遺族としては文句は言えない。複写機がなかった時代であるから、手わたしてしまうと遺族の記憶には残らない。それがまとまって保存されていたのはまだ幸いであった。大半の特攻隊員の遺族は所在不明だが、稀に居所のわかる兄弟いて、複写を見せられた様子が紹介された。実物を返還してやればいいものを、複写とは何事か。まだ大日本帝国の亡霊が圧力を遺族にかけているのか。遺書が集めさせたのは、戦後自分につごうの悪い証拠が見つかれば困ると考えたからだ。また、特攻隊員が夜な夜な枕元に立つ恐怖にさいなまれたからだ。ごく一部は回収させた人物が著作に引用したが、多少の懺悔の気持ちはあっても、いわばいいとこどりだ。遺書が大量に発見されたことは集めさせた人物が証拠を隠そうとしなかったことであり、悪意はなかったと読み解く人もあるかもしれない。先に書いたように、何が本当かは誰にもわからない。だが、遺書を回収した人物が遺書集めを他人に言うのではないと念押ししたのはなぜか。遺族が口をつぐんだのは国家の圧力の怖さからではないか。特攻を考え出した人物が真っ先に出陣したのであればまだ軍人魂として褒めたい気もするが、張本人は生き残って結局のところ自己を正当化するでは亡霊がさまよい続けるのは道理だろう。
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 話は変わる。吉田秀和が亡くなって、その特集が最近NHKであった。再放送かもしれない。筆者は吉田の本を多少は読んでいる。ひとつ鮮烈なことは、小林秀雄の本居宣長の著作を献呈され、理解出来ませんと答えたことだ。また先のドキュメンタリー番組でも紹介されたが、ピアニストのルービンシュタインの来日公演を、ひび割れた骨董品のようだと言ったことだ。その言葉は発表された時に読んだ。ドキュメンタリー番組ではその言葉を引用しながら、30代後半くらいの男女が演奏会場でスタンディング・オヴェイションしている様子を映した。それはTVならではの面白さで多少の悪意を感じて面白かった。そのカップルはいかにも知的な生活をしていますという清潔な身なりで、クラシック音楽以外は音楽と思っていないかのような感じに溢れて見えた。ところがその映像に重なる吉田の言葉の引用は、『日本は何も変わっておらず、まだまだだ』といった内容で、筆者はそれに同感して笑い声を立てた。吉田は、日本のクラッシク・ファンがルービンシュタインというだけで感激し、その演奏の実態を知ろうとしない無邪気で鈍感な様子に、戦後日本に精神的発展など見られないことを思ったのだろう。筆者に言わせれば、ネット時代になってそれはさらに悪化した。だが日本だけではなく、世界的にそうと見てよい。文盲率は著しく減退したが、それは思考抜きの罵詈雑言率を増やしただけのことだ。筆者の苛立ちはそんなことによく遭遇するからでもある。さて、今日は駅前写真とは関係のないことを書いてしまった。写真は5枚で長文を書かねばならなかった。5枚とも昨日と同じく、去年9月2日の撮影。
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by uuuzen | 2012-09-03 23:59 | ●駅前の変化 | Comments(0)


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