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●嵐山駅前の変化、その223(温泉、ホテルの広告)
益の少なさは明らかと思うが、阪急は駅前にあったレンタサイクル店をホテル建設の間は斜め向かいの林に仮設の小さな建物で代用して営業を続けていた。



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ホテルの完成と元の場所に立派な建物で姿を現わしたレンタサイクル店の新装は同時で、ホテル建設と同時に工事が進んだ。新レンタサイクル店が出来れば仮設店は不要であるのに、それが撤去されたのは先月の終わりで、丸1年間そのまま放置されていた。元の場所に戻った新レンタサイクル店はホテルの正面玄関の立派な門に見える。この店がなければホテルはもっと風格のあるたたずまいをしていたはずなのに、どういう力関係があったのか、何とも無様な光景だ。阪急は昔から細々と経営するレンタサイクル店を同じ場所に同じ大きさで経営することに固執したのであろう。ホテルの玄関はその向って左隣に小さく設けられ、レンタサイクル店に庇を取られた形となった。これは四条河原町南西角の高島屋を一部塞ぐ形で建つ別の店舗を思わせる。レンタサイクル店の自転車は嵐山駅の円形階段の背後の倉庫に数十台が収められている。それとは別に店内にも同じくらいの台数が常備されているが、これらすべてが貸切になるのは年に数日もないだろう。それに全部借り手があっても同店の人件費に満たないのではないか。阪急は徹底した合理化を進めているはずで、レンタサイクル店に多少の儲けがある程度では、建物や自転車の経費まで出るはずがないと思うが、駅前に貸自転車がなければ観光客が困るという殊勝な考えか。自転車で思い出すのは、改装された駅前広場の向って右手奥の林にある駐輪場だ。それは今日の写真の1枚目に見える臨時レンタサイクル店の奥に見える樹木の向こう側にあって、写真に見える道路と平行し、道路ほどの細長さだ。阪急の所有地で、昔から主に嵯峨方面からやって来て駅を利用する人が無断で駐輪している。わが自治会に属する区域で、誰でも踏み込むことが出来るが、阪急の管理下にあるから、年2回の自治会内の清掃の際にも手をつけない。たまにそこを歩くと、ゴミの散乱にいやな気分にさせられる。わずかな樹木で通りから隔てられているだけで、一歩踏み込めば観光地らしからぬ光景だ。その空地に接して隣の自治会の会長宅がある。夜遅くまで自転車を出し入れする人があって、窓下にその音が聞こえて迷惑らしい。それに以前はあった電柱の灯りが撤去され、物騒でもあるとも聞いた。駅前の開発が続いているから、いずれこの駐輪場も有効利用するのではないかとの噂がある。松尾駅前のようなお金を徴収しての屋根つきの駐輪場というのが理想だろう。だが工事費や維持管理費が賄えるだろうか。有料になれば何割かの人はそのすぐ近くの土手、あるいは桜の林に停めるはずだ。そうなれば警察に出動してもらうか、市や区に連絡しながら違法駐輪の貼り紙をし、定期的に撤去用の大型トラックに来てもらわねばならない。そのいたちごっこが今も続いているのが松尾駅だ。その二の舞になり、もっと深刻化するだろう。この林とも空地とも言える土地は坂が急でしかもあまりに細長い。隣接する林を全部潰すのでない限り、建物は無理だ。今後どうなるか、地元住民の関心事にひとつになっている。
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 今日の写真も去年8月9日に撮影した。2枚目は温泉が建つ桜の林で、視界が最も開ける場所に立って撮った。向こうに見える山は嵐山。温泉からそれが見える仕組みかどうかは、今年5月の喫茶店での会合で配布された設計図を確認する必要があるが、温泉の立地としては借景がよいことがわかるだろう。肝心の温泉だが、この写真の奥に囲われた土地がある。源泉供給地で、数年前に地元の旅館数軒が合同でボーリングして掘り当てた。念願の温泉で、これでようやく有馬に引けを取らないという思いが達成された。もちろん歴史と規模の点では比較するのが恥ずかしいちっぽけなものだが、温泉には変わりがない。本物の温泉が湧かないのに温泉を名乗ることは出来ない。駅前のホテルも「嵐山温泉」の看板を揚げているが、それはこの源泉から湯を分けてもらっているためだ。桜の林に出来る温泉も同じで、すぐ際に源泉があるので造ろうということになったのだろう。掘り当てた数軒の旅館は、源泉と旅館をパイプラインでつなぐわけにも行かず、日に何度か4トンほどのトラックで運んでいる。これでは温泉は全く名ばかりで、法律すれすれの少ない量しか混じっていないことが想像出来る。桜の林内に来年出来る温泉は、源泉のすぐ隣であるから、トラックで運ばずにパイプで直に湯を汲むと思うが、そうなればトラック分の湯が幾分は枯れる心配もある。庇を貸して母屋を取られてはかなわないので、やはりトラックで少しずつ運ぶことになる可能性が大きいか。そこまでして温泉にこだわるのは、日本有数の観光地という矜持だ。それはいいのだが、地元で商売をしている人たちだけの話だ。そうでない人は醒めている。むしろ自然が少なくなる一方で観光客が増え、それに伴う無断駐輪やゴミの問題で頭が痛い。だが、阪急の土地であり、それをどう使おうが勝手な話だ。金や土地を持つ者は強い。この林の中に出来る温泉の名前は決まっていない。工事中掲示する必要のある看板には、「公衆浴場」と書かれ、また「外湯」のより大きな文字が見える。この「外」は「内」に対してのもので、「内」は旅館内のそれだ。つまり、「外湯」は公衆浴場とはいうものの、旅館やホテルなど、この源泉から湯を運んで客に供給する施設専用のものというつもりではないか。となれば地元住民が銭湯のように気軽に利用することは夢で、一泊1万円以上支払って宿泊しない限り内部を見ることも出来ない。つまり、地元住民にも日帰りで嵐山にやって来る人たちにも無縁のものとなる可能性が大だ。ひとまずそのように運営し、利潤が思ったほどではないとなると、普通の銭湯のように使わせるのかもしれない。
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 駅前ホテルは当初どの程度客が入るのかと地元住民は噂をした。1年経ってみると、夜にどの部屋にも灯りが点っていて、盛況であるようだ。また地元住民でも割引期間中に予約して泊まったという人が何人もある。去年8月9日にはすっかり完成し、社員の面接が始まっていたはずで、9月12日に地元住民の内覧があった。完成して1年経っての感想を言えば、思ったほど車の出入りもなく、いつも静かで存在を忘れる。宿泊客が門の前で記念撮影をしている場面によく遭遇するが、みな気軽な服装で、高級ホテルのイメージはあまりない。だが、少し高いビジネス・ホテルかという感じと書けば文句を言われるだろう。何しろ天下の嵐山にあって温泉が利用出来、しかも駅の改札から徒歩100歩もない。後は料理がどうかだが、京都はごくわずかな食材で雀のままごと程度の量を出して値段は有馬並み、つまり日本一高いと評判であるから、宿泊代と比べればその内容が想像出来るだろう。駅前には小さなコンビニがあるだけで、ほかに食べ物を買う場所はないから、ホテルで出されるもので腹を膨らませるしか手はない。それでもかえってそれが田舎のしかも有名な観光地にいることを感じさせ、宿泊客には人気があるだろう。先日冗談で夏休み中の家内をねぎらうためにそのホテルに泊まろうかと言った。そのすぐ後で思ったのは、ふたりで3万円も出さずとも、ホテルから徒歩1分のところにわが家があり、いつもの気軽な姿で寝そべりながら好きなものを食べる光景だ。だが家内は違ったようだ。いくら自宅のすぐそばであっても、部屋がまるで違い、しかも普段食べない料理を出してもらう身分はいいと言う。これは日常の台所仕事から一時でも免れられるからだ。それに家内は去年9月12日の内覧に参加せず、内部の様子がわからない。一度でも中に入り、しかも部屋の窓から駅前広場を見下ろしたことのある者からすれば、ホテルの豪華さへの幻想はほとんどない。ということは、この駅前のホテルも、人生に一度だけ宿泊するのがよいということだろう。一度は嵐山を訪れ、また出来たばかりのホテルに泊まる。そういう夢を持つ人が少ないことを知っていたので、阪急も土地を貸してホテルを建てさせた。地元に30年も住んでいると、風光明媚よりも買い物の不便の方に思いが強く、家内はいつ引っ越してもよいと言う。それは筆者も同じだが、そんなことを言いながら60歳になった。死んだNは50少し越えた頃に言ったものだ。「もう別の場所に住むことは考えへん。ふらふらしている年齢でもないやろ。」この言葉がとても意外であったが、Nはそれから10年生きなかった。それまでNはアパートなどを転々とし、数年ごとに引っ越しをしていた。筆者はその経験があまりない。「いつまでもふらふらしている」とは、家内が今日も筆者に放った言葉だ。当たっているだけに言い返せない。
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by uuuzen | 2012-08-12 00:55 | ●駅前の変化
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