●嵐山駅前の変化、その213(ホテル、駅舎から広場)
をまくり上げるのが面倒なので、もう半袖を着た方がよい。そう思っていた矢先、昨日の昼過ぎに家内が半袖のシャツを2枚どこかから引っ張り出して来た。どこで買ったのか記憶にない。



また一度も着たことがない。自治会の配りものやムーギョに行く際に着るのはいいかと思っていると、今日はそれを探しても見つからない。またどこかへ収納したはずで、たぶん数年は見つからない。筆者は探しものがよほど苦手と見える。台所の食器や道具は特にそうだ。小さな鋏をよく使うので、それを台所のテーブルの上に2本は置いているが、これがよくなくなる。1階には5、6本の同様の鋏があるのに、いつも探すのに苦労する。20本ほどあちこちに置いていても、きっと1年経たずに全部すぐに探せなくなる。家内も筆者も全くの整理下手、掃除下手で、ほとんどゴミ屋敷かと自覚することがしばしばある。前にも書いたが、家内は百貨店の紙袋やスーパーのビニール袋をなかなか捨てない。去年だったか、後者をまとめて捨てたがたぶん数千枚はあった。大きな紙袋も同様だ。捨てたと思うとすぐに数十枚は溜まる。このことを家内の同僚であった年配の婦人がとても不思議がった。その人は百貨店で買い物をほとんどしたことがないので紙袋は家にないと言うのだ。それも珍しい。ちょっとした店で買っても紙袋に入れてくれる。そういう買い物もしないのだろうか。日本ほど紙袋を消費する国はきっとないと思うが、それを簡易包装の徹底によってなくせば紙袋屋が困るか。だが、困れば別の商売をすればいい。そう言えば昨日は気がついたことがある。ムーギョに昼過ぎに行ったところその、隣にあった写真屋が看板をすっかり外して店をたたんでいた。ここ数年はさっぱり客が入っていない様子で、それをどうにかテナント料を支払いながら経営していたのが、ついに商売がアホらしくなったと見える。デジカメ時代になって、写真屋でプリントする人はほとんどいなくなった。その店はすぐ近くに写真スタジオを持っている。それがどうなっているのか、横道に入り込まなかったので確認していないが、先月何年かぶりにその写真屋に行く用事があり、主としばし話したところ、芸能人ばりの衣装を着させて撮影する子ども専用のスタジオが近年人気を博していることを非難していた。その話からスタジオの経営が思わしくない様子がうかがえた。写真店を開いたのは30年ほど前、スタジオはそれより少し遅れてからだ。30年で時代ががらりと変わり、経営が難しくなることが多い。まさかデジカメが発明され、自宅でプリント出来る時代が来るとは誰が予想したか。ま、その写真屋は地元では知られる地主なので生活には困らないだろうが、夫婦はまだ還暦を迎えておらず、これからの人生をどう楽しく過ごすのか。
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 商売の話になったのでついでに書く。筆者の従妹の息子夫婦が来月美容院をオープンする。ふたりは東京で知り合った。姉さん女房で、ふたりとも技術はあって、東京の表参道の有名な店に長年勤務し、多くの芸能人を手がけた。つまり、技術は一流との自負がある。先日初めて知ったが、従妹の息子は今30半ばで、東京で生活している間、ずっと従妹が仕送りを続けたそうだ。まさかと思うが、それだけ薄給で、しかも美顔術やネイル・アートなど関連の技術を覚えるために、自分の給料だけではお金の工面が大変であったらしい。美容学校はだいたい2年で、月10万ほどかかるらしいが、そこを卒業して華々しい店に雇われても、月数万の給料だ。カリスマ美容師はごくごく一部の話だ。大多数は目立たない存在で終わる。話が少し脱線するが、ムーギョへの途上、四条通り沿いにシャッターが下りたままの店がある。閉店して6,7年になるのに借り手がなく、「倉庫でも使用可」と貼り紙されている。そこは若い男性が経営していたた。その母が家内の多少の知り合いで、息子が店を開店するのでどうぞよろしくなどと聞かされたことがある。開店当初はそれなりにはやっていたが、1年持たなかったのではないか。ムーギョの近くでは、50メートル間隔に同様の店が4,5軒ある。人口が多いので、どの店も潰れずにやっているが、その辺りから少し離れた場所では難しかったのかもしれない。自前の店舗だったのか、あるいは借りていたのか知らないが、外から何度か見た鬚面の店長は今どうしているかと思う。借金を抱えてもう二度と同様の店は持てないかもしれない。話を戻して、従妹の息子夫婦は東京で店を開かずに、京都に決めた。場所をだいたい聞いたが、人通りは少ない。オープンの初期費用に2000万ほど、家賃や高熱費で毎月30万以上かかる。東京の一流の技術を売りにして値段も高めに設定するそうだが、従姉らは心配している。商売をしたことのない者の心配は無用かもしれないし、またこれから輝かしい人生を果敢に歩もうとしている夫婦に水差すことは慎まねばならないが、客は製造することは出来ないし、現在の不景気を思えば、周囲の心配は無理もない。昨日ネット・コラムに面白い話題を見つけた。日本の若者が上海の観光客が絶対に足を踏み入れないような汚れた理容室で整髪してもらった。予想に反して仕上がりはよく、また価格は日本円で110円ほど。これは、腕があっても場所が悪いと高い値段に設定出来ないことを示している。美容院は半分以上はムードを売るサービス業だ。表参道のような同業者が店を連ねる場所では、カット代2万円でも客は来る。これが京都のたとえば地元の人でも昼間歩かないような場所ではどうか。東京で技術を積んだ人が故郷に戻って店を開いても、東京と同じ感覚では商売は出来ないだろう。
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 薄利多売の傾向は今後も拡大するだろうか。高級なものを売るのは難しくなっていても、ごくわずかに存在する大金持ち用の店は今後もなくならない。だが、大金持ちもいろいろで、審美眼のない連中は山といるから、本物の店や商品が必ずしも大金持ち専属になるとは限らない。本物の技術があると必ず有名になって収入も多くなるかと言えば、これも違う。技術があることと商売は全く別物だ。友人Nが筆者によく言った。「簡単に作れて安価な商品を量産しろ」。それが一番儲かるというのだ。実際そうだろう。だが、筆者は金儲けがしたいのではない。金だけ儲けてどうするのか。Nは金があれば毎日おいしい酒と食事、それに高級車に高級な衣服といったことを思っていた。ま、それは平均的な人が夢見ることだ。そういう平均的な人が熱心に薄利多売の商売をやり、平均かそれ以下の商品をばら撒く。それはそれでいいことだ。平均的があって、それよりはるか上もあり得る。先の髪を切るサービス業に話を戻すと、カリスマ美容師と言われる人たちは、技術が優れているのはもちろんとしても、それよりも店がまえのお陰を蒙っている。髪型がいいというのは、顔や体つきに似合っているかどうかの問題でもあり、そこを技術が卓抜な人はうまく理想的な形に整える。だが、たいして髪型に気を使わない人も多い。中年以降になれば男女ともそうだろう。筆者も安い床屋に通っているが、家内は以前の店より下手だと言いながら、以前の店もたいしたことがなかったと続ける。ならば価格が3分の1以下の店に行くのは人情だ。組合に入っている美容院や理髪店は最低価格を決めている。それが高過ぎて客が来ないと考える店は、組合に入らずに徹底して安くする。この整髪の薄利多売の出現と繁栄はよいことだ。髪など床屋に任せずに、家内に切らせることも出来る。それが多少まずくてもどうせすぐに生える。高級な美容院や理髪店が、それに見合う店内の豪華な雰囲気を提供するのは当然として、優れた美的センスを売りにする美容師、理髪師が、どこまで本物の諸芸を見つめているかとなると、さてどうなのか。美は絵画や料理などにも関連しているし、学ぶべきことは一生でも足りない。髪を整える技術の習得の一方で、美しいあらゆるものに関心を寄せ、頭の中が美の塊のような存在になろうと努力する若者がどれだけあろうか。それを究めようとする者の中からカリスマと呼ばれる成功者が出て来るのだろうが、そういう人の才能を見分けられる若者がどれほどいるのか。さて、今日の写真はちょうど1年前の去年6月19日の撮影だ。
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by uuuzen | 2012-06-19 18:02 | ●駅前の変化 | Comments(0)


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