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●嵐山駅前の変化、その212(ホテル)
捕されたとの速報が朝に流れた。懸賞金1000万円というし、TVでも盛んに情報が流れたから、捕まるのは時間の問題と思われていたが、やはりそうであった。



逮捕時、身なりが多少汚れて見えたとあった。ねずみ、いや鸚鵡が狭まる罠から逃れようと必死になっていた姿が想像出来る。数百万も所持していたのに、あまり広くない範囲を動き回っていたようだ。これは馴染みのない他府県に住むことの困難さを示している。関西に来れば隠れるところはありそうでも、言葉の訛りから目立ってやはり無理であったろう。知り合いがない状態では逃亡生活は不可能だ。人間は他者と関係を持たずに過ごすのは難しい。漫画喫茶にしても手配写真が回っていた。ところで、これからの日本はますます老人社会になり、孤立者が増加するが、そういう老人は初めから孤立していたのではなく、配偶者や身内、友人などが亡くなってそうなるから、かつては地域社会に溶け込んでいた経験から、全く忘れ去られた存在にはならない。だが、老人は頑なになりやすいので、身内や友人が亡くならずとも孤立する場合も多い。その一方で昔と違って少子化が加速化しており、今の若者の孤立は昔より多いのではないだろうか。今の若者が老人になる頃には孤独死がどれほど増加しているだろう。こんなことを書くのは、今日は家内と待ち合わせをして京都駅に出て、駅前の交差点で若者が数人大声を張り上げながら自殺を思い留まらせるチラシを撒いていたからだ。自殺者が年間3万人を超えていることにはあまり驚かなくなっているが、その理由はTVや新聞、週刊誌で頻繁に取り上げるには人気のないテーマであるからだろうか。また取り上げたところですぐに効果のある解決策が見つからない。TVや新聞は商売であるから、なるべくみんなが飛びつきたくなる話題を次々と取り上げる。地味な話題を繰り返でば客離れを起こす。そのため、人々はTVや新聞の取り上げ方によって物事の重要度を判断し、人間性まで形づくられる。先日大阪の知事が、自殺したいならば勝手に死ねと意見した。殺人犯人の行為に憤ったからで、孤独や貧困から自殺する人に向けてではないが、少し気になったのは、自殺者に冷淡ではないかということだ。マスコミは自殺者の数の増加については報告しても、それだけのことで、現在の日本は自殺したい者は勝手に死ねばいいと考えている人が大多数を占めているのだろう。そういう世の中であるので自殺者が増えていると言えば反論もあろうが、弱者には冷たい世の中になっていることは否めない気がする。いや、それは今に始まったことではなく、いつの時代でも同じか。そう思えば、今日の京都駅前の若者たちの行為は見上げたものだ。彼らは自分の周りに自殺した友人知人があるのもしれない。何事も自分あるいは自分に近いところで深刻な事が生じないと意識出来ない問題は多い。それを想像力の欠如として仕方ないことと見ないふりをすることは簡単でも、先に書いたようにTVや新聞雑誌、それに今ではネットによって、容易に人は感化され、みなと同じようにある対象に罵声を浴びせて気晴らしをする。ヒトラーが登場した頃も同じような具合であった。これからの日本は少々危険な方向に進むのではないか。
●嵐山駅前の変化、その212(ホテル)_d0053294_1548100.jpg

 一昨日、山本太郎が結婚相手とともに海外に移住することを考えているというネット・ニュースを見た。これからの日本、いいことが起こるとは思えないというのが移住のひとつの理由であったが、本人は逃亡と捉えられたくないようだ。外国に暮らしながら日本の原発に対する抗議活動をどうするのか知らないが、結婚相手が国際的に有名なサーファーであるならば、外国暮らしの方が便利でもあろう。山本が一回りも年下の女性に振り回されているようで、そこが多少気になるが、人間どこでどう住んでもいいし、また外国に住めるだけの才能や勇気、そして経済力がある者はしばらくは外国に住む方がいいのではないか。狭い日本でぐだぐだと他人の上げ足を取っていても仕方がない。そういう外国暮らしをする人たちを愛国者は蔑むかもしれないが、それはただのひがみだ。そういうひがみがいやというのも山本夫妻の移住理由にあるかもしれない。話は変わる。富士正晴は戦時中は兵士として中国を歩いた。その経験もあって、中国の動きには生涯関心を抱いた。そして、ますます日本人がいやになり、中国人がいいといったことを書いた。兵士であった時に出会った中国人を思い出し、それをその後半世紀ほど経った時代の日本人と比べているのであるから、富士の見方は時代錯誤と謗られても仕方のないところがある。だが、個人がどういう考えを持とうが自由だ。であるから、富士を非国民と非難するのも自由ということになるが、筆者が興味があるのは、富士が尊敬した狩野直喜や吉川幸次郎といった中国学者が中国のどこを敬愛していたかで、また富士はそれを一方で受けて中国を愛したのであって、日本と中国の関係は遡ることの出来る歴史がきわめて長い事実だ。ところが、筆者が知る大学の若い先生やあるいはそれに類する知能の高い人たちは、ほとんど中国を嫌悪し、そのうち中国は解体して小国に分裂するなどと意見する。右翼というほどでもないが、現在の中国には大いに批判的な人ばかりだ。また、そうした人と話をしながらさらに驚くのは、中国の古い時代の歴史や文化については無知同然で、関心もないことだ。戦後の日本は、中国からすっかり離れた。その分欧米化したが、肝心のキリスト教については進歩が欠如したから、信仰についてはおかしくなった。富士は日本の仏教を信じなかった。その理由は、世を捨てたはずの坊主が結婚して子どもをもうけ、おまけに酒を飲み肉を食べて、どこが煩悩を捨てたことになるのかという考えだ。話を戻すと、富士が日本人が卑しくて中国がまだましと思ったのは、ひとつには富士が触れたTVや新聞の影響がある。三面記事を読んで日本人の変貌に失望したという程度の低い思いからではない。富士が見ていたのはTVや新聞の作り手だ。また、富士が日本人が卑しいと思ったとして、その言葉の奥には、とても深い意味が横たわっているのに、今の日本ではそれを理解しようとする人間はいない。そして、どこかの知事のように口ぎたなく罵る人間に人気が集まる。上も下も同類ということだが、そうではない人は若者にもいる。今日の写真はちょうど1年前の去年6月15日の撮影。この駅前の変化シリーズは掲載写真が少ない場合は段落数が少なくて済み、とても気が楽だ。今のところ、撮影してちょうど1年目にこのシリーズに投稿すつもりでいる。また、明日どのカテゴリーに投稿するかは、筆者自身当日にならないとわからない。
by uuuzen | 2012-06-15 23:59 | ●駅前の変化
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