●盲めっぽうのシャッター・チャンス
めっぽうという言葉は差別語なのかどうか自信がないが、WORDソフトで「めくら」と打ち込むと、「めく等」と出て来て、「盲」とは変換されない。



こういうところにも差別語禁止の自粛が働いていると見える。昭和40年代頃までの映画を見ていると、今では差別語になっている言葉がよく出て来る。そういう映画がTVで放送される場合はその箇所に「ピー」という音が入る。よけいにおかしい感じで、これを言葉狩りと称して小説を当分書かないと宣言した小説家もあった。今は優しい社会がモットーで、ハンディキャップのある人の気分を害してはならないというわけだ。以前行っていた散髪屋の主は、車椅子に乗っている人が優先されて当然のような顔をし、見知らぬ人から親切にされてもお礼の一言もないことに憤慨していた。「障害者のお通りだぞ。お前らひれ伏して当然だ」といったようなその殿様気分が許せないと言っていた。そんな意見を公の場で言えば、人権を知らない野蛮人であるときっとののしられるが、それもまたおかしなことだ。家内は通勤の際、電車の乗り換えに1秒を争う。少しでもドアから出るのが遅れると次の電車に乗られず、その遅れが積み重なって勤務先に着くのが大幅に遅れる。そのため、乗り換え駅のひとつ手間で立ってドアのすぐ前に陣取るが、たまに同じ車両に車椅子に乗った若い女性が乗って来る。女性は車椅子に乗ったまま、必ずドアの前、そして家内より前に立つ。女性が下車するためには係員がやって来て手伝う必要があるから、家内やその後に続く人はなかなか下りることが出来ない。そういう経験をした家内は、その女性が乗って来た時にはすぐに走ってとなりのドアに移動することにした。ところが満員であるし、また他の乗客も事情を知っているので、そう簡単に隣のドアまで移動し、前の方に立つことは出来ない。その話を2,3度聞いた後、ある日曜日、筆者は家内と昼頃に出かけた際、その女性が乗って来たことに出くわしたことがある。家内から耳打ちされて顔を見ると、黒縁の目立つ眼鏡をかけた、目立たない20歳くらいの女性だ。不機嫌な顔をしていて、係員が下車を手伝っても礼の言葉を発しなかった。それはそれで障害者がいちいちへりくだらない世の中であっていいことなのだろうが、家内が言うには、その女性はどうせ乗り換えに時間がかかるのであるし、またほかにいくらでも空いている場所があるから、ドアの一番前に陣取ってほかの客を先に下車させない態度はいかがなものかということだ。誰しも自分が障害者であることで差別されたくはないが、多くの人をしかめっ面にさせることを望まないのではないか。障害者であることには無関係に鈍感な人はいるが、障害者であることが普通の人の優しい心まで奪ってしまうのであればさびしい。
 だが、障害者は生活困難者と同じく保護されるべき存在で、現在の生活保護費が3兆円にまで膨れ上がっていることは、障害者にどこか遠慮して暮らさねばならない非障害者の思いが定着したところに一因があるだろう。それは社会に優しさが増えたことと手放しで喜んでいいのかどうか。よく引き合いに出されることに、現在の生活保護を受けている人の数が昭和20年代終わりか、ともかく戦後の貧しさからまだ脱し切れていない頃と同じほどというのがある。その当時の貧しい日本と、今とでは100倍かそれ以上に経済的豊かさの差があるから、筆者が思うに、現在の生活保護者の数は激減していることになり、今の100倍くらいの人が生活保護を受けてよい。ここで問題となるのはその額だ。100倍の人が受けてなお総額を3兆に保ちたいのであれば、1世帯当たり現在の支給額の100分の1にせねばならない。これならほとんど誰からも文句が出ないはずだ。それでは全く保護になっていないというのであれば、せめて支給額を数分の1程度に減らし、しかも生活保護費の予算を30兆円くらいに増せばよい。そんなお金がどこにあるかと言われれば、政治家を今の10分の1ほどに減らし、また彼らの年金をなくし、さらに無駄を削ればどうにかなるだろう。ともかく、毎月の生活費から泣く泣く国民年金を支払い続け、その挙句に月7万ほどしかもらえないのに、年金を一切支払わなかった人が生活保護を受けて年金生活者の倍額をもらうというマンガ的な図は、毎月国民年金を積み立てた人は真面目で慎ましやかである場合がほとんどで、抗議運動を起こすなど夢にも思わないことを背景にしている。つまりは羊のようにおとなしい正直者に損をさせてもいいという今の日本の風潮を表している。それは政治家や官僚が作り上げた。彼らにすれば貧乏人や普通の庶民などどうなってもいい。どうせ羊のようにおとなしく、アホであるといったくらいにしか思っていない。何しろ自分たちは国の選良で、自分たちがいなければ国は成り立たないと本気で信じている。つまり、生活保護受給問題は、その制度を改善せずに放置して来た役人が一番悪いのであって、彼らはその点では仕事を何もしていない。そういう問題を前もって予測し、また適格に処理するのが政治家であるし、また役人であるのに、何も仕事らしい仕事をせずに給料だけは普通のサラリーマン以上となると、これもまた笑えないマンガであり、もらえるものは黙ってもらっておけばいいと庶民が考えても無理はないではないか。選良を自認し、高給を貪る人の無能ぶりに比べると、不正受給はまだかわいい。先日も少し書いたが、政治家は蓄財には巧妙だ。そしてそういう現実を昔から知っている庶民の幾分かが生活保護費を不正にもらってもいいではないかと思う。その行為をあさましいとして批判するのは簡単だが、おそらく政治家にはもっとえげつない者がいる。ところが、日本はお上意識が強く、政治家批判は少ない。どこかの国のように、国政を司る者をその場から引きずり下ろし、血祭りに上げるようなことはあり得ない。そのエネルギーは弱者へと向けられ、小学校でもいじめが盛んと来る。それを全員がよく自覚しているので、一方では障害者の気に障らぬようにし、また生活保護費が3兆を超えても平気でいる。
d0053294_2142152.jpg

 今日は最初の言葉から予想もつかない話題となってしまった。予め用意した写真は2枚だ。1枚は4月に奈良に行った時、東大寺で撮った。大仏殿の内部、北西角に大仏殿の模型があった。その中には大仏も鎮座し、その顔が唐風の屋根の隙間から見えるようになっていた。その状態を写した。これはシャッターを1回切ったのみで、うまく大仏の顔が収まった。一眼レフのカメラとは違って、ファインダーから覗いたままの状態が写らない。上下左右わずかにずれる。そのずれは被写体との距離にもよるが、近い場合はかなりのものだ。デジカメなので、カメラの背後の液晶画面に被写体を映しながらシャッターを切ることが出来るが、それをするとすぐに電池が消耗し、筆者は行なわない。それに大仏殿では同行した人たちがさっさと前に進み、すぐに撮影しなければなかった。そこでうまく写ってくれよと念じながら、カメラを少し上に移動し、あてずっぽうでシャッターを押した。これが成功して大仏の顔が見えるように写った。その顔は現在の顔とは違って不動明王のように丸い。天平時代の大仏の顔は当時の仏像から推し量ることが出来る。そういう研究成果によってこの模型の大仏の顔が作られたはずだが、模型の顔はどうも少し違うかという思いがする。ともかく、現在の顔は四角くて下駄のような感じでよくない。これが消失することがあれば、天平時代の顔により近いものが再現されるだろう。これからはそんな火事が起こってほしくはないが、万が一にも起これば、その時はその時で、大仏の顔が新たに生まれ変わる時期として一部の人は歓迎するだろう。そういう思惑もあっての、大仏殿の模型ではないか。さて、当てずっぽうで写真を撮ることは昨日もあった。金星が太陽を横切るというので朝からTVはうるさかった。正午頃、ベランダに出ると太陽がぎらついていた。それでムンクの「叫び」人形に貼りつけた日食眼鏡を外し、それで太陽を見た。筆者は視力はよくないが、太陽の右上近くにわずかに点があるらしいことは感じた。次に、目を傷めてはアホらしいので、金環食の撮影と同じように、瞼をしっかりと閉じ、日食眼鏡をカメラのレンズの前にかざしてシャッターを押した。20枚ほど撮ったが、どれもまともではない。そのうちの1枚、そこそこ太陽とわかるものを今日は掲げる。白っぽく見える右半分は日食眼鏡の枠の白い紙だ。最大のズーム・アップにして撮ったにもかかわらず、太陽はまるで太陽を横切る金星ほどの小ささだ。これではさっぱり金星は見えない。TVであれほど騒ぐほどのことでもなかったではないか。やはり安物の日食眼鏡で充分であった。
d0053294_2135995.jpg

[PR]
by uuuzen | 2012-06-07 23:59 | ●新・嵐山だより | Comments(0)


●TWITTERを始めて1年 >> << ●ブログ作成歩録53(新カテゴ...
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
以前の記事/カテゴリー/リンク
記事ランキング
画像一覧
ブログジャンル
ブログパーツ
最新のコメント
> フランクザッパさん ..
by uuuzen at 17:50
コメント欄がわからなかっ..
by フランクザッパ at 13:51
ご指摘どうもありがとうご..
by uuuzen at 12:22
Frank zappa ..
by ザッパ at 08:30
何年も前に書いた文章に感..
by uuuzen at 16:20
はじめまして。興味を引く..
by 文学座支持会元会員 at 11:15
最近あまりに多忙で録画は..
by uuuzen at 15:31
唐突に失礼いたします。ど..
by タイタン at 14:59
暴力事件は訴えても警察が..
by uuuzen at 15:11
地下鉄の件事件になります..
by ネイル at 19:07
最新のトラックバック
http://venus..
from http://venusha..
ファン
         ブログトップ
  UUUZEN ― FLOGGING BLOGGING GO-GOING  © Copyright 2017 Kohjitsu Ohyama. All Rights Reserved.