●『DWEEZIL ZAPPA Live―‘In The Moment’―』 その1
り物が届いた。イギリスのファントム・レコードのトムからの、ドゥイージルの2枚組CD『I.T.M.』だ。先ほどトムにお礼のメールを出した。「トムのファンになりました。何しろファントム・レコードですからね。」とは書いていない。



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事情がわからない人のために改めて書いておくと、先月ドゥイージルのギター・アルバム『I.T.M.』を注文したのに、価格が少し高い『F.O.H.』が届いた。間違っているとのメールをすぐに送った。すると、翌日の4月25日、早速返事のメールが届いた。商品を誤ったことの謝りと、早速『I.T.M.』をプレゼントするとのことであった。今月中旬に届くかと思っていたところ、日曜日の今日届いた。郵便は通常日曜日は配達しないが、前回と同じく国際書留郵便で、これは休日でも配達されるのだろう。印鑑を必要とするこの書留扱いは、BARFKO-SWILLはそうではないので、送料は安い。ところで、昨日書いたように今日は子ども神輿が繰り出すお祭りであったが、その昼休みに自宅に戻ると届いていた。午後から松尾大社まで神輿を曳いて行かねばならず、CDを聴いたのは午後3時過ぎだ。2枚を全部通して聴いた。全29曲も入っている割に大半の曲が1分か2分台とかなり短い。収録時間を確かめると、ディスク1が35分ほど、2が40分で、合計75分はCD1枚分にどうにか収まる。まるでLP時代だ。これはフランク・ザッパの2作目のギター・アルバム『GUITAR』からすればかなり物足りない。1枚ものとして発売するならば、価格は下げねばならない。それで2枚に分けて水増ししたのかと思いたくなるが、ディスク1と2を通して1枚のCD-Rに焼いて聴くと、やはりおかしいであろう。それぞれのディスクがそれなりによくまとまっているからだ。また、どの曲も速い演奏で、40分ほどでもたっぷり聴いたという気がする。その点では『GUITAR』はあまりに盛りだくさんな内容であった。『I.T.M.』は父フランクのギター・アルバムに倣って、ZAPPA PLAYS ZAPPAのツアーで収録されたライヴ音源からギター・ソロだけを抽出している。大部分が2010年で、2008、9年が1曲ずつ、2011年が8曲だ。また父のソロをかなり忠実にコピーしている曲もあれば、父にはなかった面白い音色を奏でるなど、エフェクターの進歩を反映している。ヴォーカル曲から中間部のソロばかりをまとめたものであるので、ZPZのレパートリーからして、どの曲かはファンならたいていすぐにわかる。それは題名からも言える。ディスク1の最後は「Your Slime Is On Fire」と題される。これは「I‘m The Slime」のソロであることはすぐにわかる。題名からは元の曲がわからなかったり、また聴いてもわからない演奏がたくさん収録されている方が喜ばしいのは言うまでもないが、残念ながらそうはなっていない。たとえばディスク2の最後「Deathless Horsie Rides Again」は、2枚組ライヴCD『RETURN OF THE SON OF…』の最初に入っている「Deathless Horsie」の別ヴァージョンで、30秒ほど短く、また演奏は『RETURN OF』の方がいいのではないか。このように以前発表した曲の別ヴァージョンを含むのは、それだけレパートリーが少ないことと、父の魔力から逃れ難いことを意味している。
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 一昨日アメリカの大西さんからザッパ関連ニュースのURLが届き、その中にナポレオン・マーフィ・ブロックのごく最近のインタヴューがあった。かなり長文で、後半にZPZに参加した感想が語られていた。厳しい意見で、ドゥイージルはフランクとは全然違った性質でしかも父の音楽観を理解しておらず、また一緒に演奏したいとは思わないというものであった。もう少し噛み砕いて言えば、フランクのステージは毎日違ったが、それは一緒に演奏する人物の才能を引き出し、それと掛け合ったからだ。フランクは演奏家が違えば音楽も変わると考えていた。フランクなら毎回演奏を変えることを楽しんだし、そうすることで曲がどんどん変化して行った。そういう曲のたったひとつのヴァージョンがレコードになっているだけであるのに、そのレコードが細部まで動かせない完成品とみなすことは滑稽なのであろう。音楽はもっと自由であるべきというのが、かつてフランクと一緒に演奏したメンバーの思いのようだ。独善的のようでいて、才能ある人物のそれを最大限に引き出すことを心得ていた。それは確かにナポレオンが最初に参加した73年ではそうであったが、ドゥイージルがゲスト参加するようになる10年少々後では事情が違った。フランクはまた、ライヴ演奏と、レコードは違うものと考えていた。ところがドゥイージルはレコードの音をそのままステージで再現することに固執し、ナポレオンの歌う歌詞が少しでも違っているとそれを指摘した。ナポレオンにすればそれはいわばアドリブのつもりもあったはずで、また実際に間違っていてもそれが演奏の傷にはならず、それを逆手に取って曲の進展を図ればいいことで、それはフランクも同じ考えであったのだろう。簡単に言えば、ナポレオンから見れば息子ドゥイージルは狭量なのだ。だが、それは気真面目とも言い換えることが出来る。それほどに父の影が大きいのだ。絶対的権威で立ちはだかり、父の演奏の細部をないがしろにすることはまだまだ出来ないのだ。まずはそっくりそのままコピーする。それが始まりだ。そう思ってのメンバーに対する厳格主義なのではないか。ドゥイージルのZPZがどういう演奏をするかは、筆者はそれが結成された2006年から見えていた。それは全くナポレオンが語るのと同じで、であるから今さらナポレオンの意見を知っても驚かない。それに、ナポレオンはドゥイージルのギターの才能は認めている。これは『I.T.M.』の方『F.O.H.』よりもいいということになるだろう。明日はもっと聴き込んで書く予定でいる。
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by uuuzen | 2012-05-13 23:40 | ●新・嵐山だより(特別編) | Comments(0)


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