●嵐山駅前の変化、その192(ホテル)
びた雛祭りなどと語呂合わせしてみる。昔の都である京都にいて「鄙びた」はないと言えば、全然そうではない。今や京都は東京から見れば、ど田舎もいいところだ。



昔、若宮テイ子さんが道後温泉に行った時の感想を筆者に言った時、「鄙びた」という言葉は使わなかったが、意味としては同様のことを、しかも否定的に表現した。つまり、写真で想像するのとは違って、現実はただ古びて貧相な感じであったそうだ。その鄙びた状態を否定的に見るか消極的に見るかは人によって違う。一昨日TVに昭和レトロのグッズを収集している人が出た。2000点ほど集めるのに2000万円ほど使ったそうだが、昭和20年代後半から30年代前半に販売された、どれもほとんどピカピカの新品で、磨いたりするなど手入れもしているのだろうが、その出来たばかりの製品であるかのような状態に、ただ古臭い鄙びたものという印象はなかった。その収集家は、自分が生まれる少し前に、現在とはあまりに違う商品がたくさん使われていたことに驚き、それで収集を始めるようになった。ブラックボックスと化した現在のコンピュータ内蔵の電化製品とは違って、当時のものはいかにも手づくり感覚がある。その温かさと頑丈さ加減がいい。そうした古い品物に取り囲まれて心が落ち着くというのは、鄙びたものが本来好きであるからだろう。筆者にもそういうところがある。たとえば伏見人形だ。近年作られた色が派手で、また描き方が雑なものとは違って、昭和30年代やそれ以前のものは、確かな腕前を見せる良質のものだ。そういう古い人形を毎日見ていると、心が落ち着く。これは鄙びたものが好きなためではないかと思う。8,9年前か、初めて長浜市を訪れた時、昭和30年代かもう少し古い店が数軒並んでいるところを通りがかった。それらの店がまえは、長浜のどこよりも印象に強かった。こうして書いていてまざまざと思い出すことが出来る。その店を見たい思いもあって、1,2年後に再訪した。ところが、あったはずのそのレトロな店はみな建て変わっていてがっかりした。せっかくの遺産を何ということをするのかと思ったが、昭和の古い店など経営しても観光客は入らない。さっさと新しく建て替えてケーキでも売る方が儲かるし、客も喜ぶ。人間も同じ扱いだ。古い人間はさっさと用がなくなる。それを知るので、自然と老人は口をつぐみ、知らぬ間に死んで行く。
 今TVをつけながらこれを書いている。見るのはたいていNHKだ。さきほど「かわいい」をテーマにした数年前からやっている番組の、主に音だけを聞いた。ブログで1日7万人の訪問者があるギャル詩人を紹介していた。その前にはメイクの達人の若い女性が映っていたが、彼女のブログはすでに億単位の訪問者があるという。若さとはそういうことなのだ。その番組が終わった後、漫才師がMHKと駄洒落を言うお笑いドラマをやっていた。その漫才師は先の若い女性からすればすでにおっさんの部類だ。いつまでアホなことをして大勢の人を笑わせることが出来るだろう。ご苦労なことだ。だが、日本中で有名なので、若い女性はその漫才師の姿を見ると騒ぐだろう。一見したところ、そこには世代間の差はない。だが、確実に世代差は常に生まれ続けている。その世代差を意識し、若者に遠慮がちになった時が、引退の潮時だ。芸能人はほとんどはそんなことを考えないからいいが、一般人は否応なしに年齢に応じた態度や口ぶりが求められる。あるいはそのように自覚している。それが常識人というものだ。だが、近年は一般人でも芸人的な者が増えている。家内の姉の通夜に出かけた際、阪急高槻駅前で、普通のスーツ姿の30歳ほどの男性が通りがかったが、顔だけ女装していたことに驚いた。アイシャドウは真っ青、それに真っ赤な口紅をつけている。胸は膨らんでおらず、大股で歩き、髪型も男だ。後ろ姿を見ると誰でも普通のサラリーマンと思う。それなのに、顔だけが濃い化粧で女に化けている。そんな格好でどこへ行くのか、誰も気に留めないところ、男の女装は珍しくないようだ。都会という場所は何でもありだ。そこが鄙びた田舎とは違う。「鄙びた」と言えば誰でも「温泉」を連想するが、家内はゆっくりと温泉にでも入りたいと言い、どこかへ旅行したがっている。今月は忙しいが、かといって今月以外に行く機会もない。金沢にまともに行ったことがないので、金沢はどうかと言うと、雪が残っている寒いところはいやだと言う。温泉が目的で旅行はしたくないが、鄙びて落ち着いた気分になれる町がないものか。道後温泉に行って、本当にそこが思ったほどではないのかどうか確認したい思いもあるが、家内は昔に行ったことがあるので、誘っても行かないと拒否するに決まっている。今夜の写真は去年3月10日の駅前ホテル。
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by uuuzen | 2012-03-03 23:59 | ●駅前の変化 | Comments(0)


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