●嵐山駅前の変化、その182(ホテル)
幌に住んでいた姉妹がアパートで餓死と凍死したというニュースを昨夜NHKで見た。どちらも40歳ほどであったと思う。



両親を20代で亡くし、姉は知恵遅れの妹を支えて生きていた。職場を失い、次の就職先が見つからなかった。役所に駆け込んで数日を凌ぐお金をどうにかしてほしいと言ったが、生活保護にかかることは拒否した。役所は非常食の乾パンの缶詰を10個ほど与えて帰した。それで飢えを凌いだのだろう。だが、電気代が払えず、部屋の中は零下の寒さであった。姉が病死した後、妹が隣りの部屋で餓死した。枕元にはケータイがあって、111が押されていたという。110か119を押したつもりであったのだろう。最後の助けの求めが伝わらなかった。人生はサヴァイヴァル・ゲームのようなところがあるが、あまりに痛ましい事件だ。どうにかならなかったのかと思う。今は働き口がそれほど深刻な状態になっているとは知らなかった。筆者はそうとう呑気なのかもしれない。その筆者も仕事の注文がなければ無収入であるし、そんな状態の日の方がはるかに多い。というより全くそうと言ってよいほどだ。先日税務署から申告用紙が届いたが、ここ数年は数字を記入するのがアホらしい。それでも筆者は餓死することはなく、また凍死もしない境遇にある。これは普段から始末して生きているためと言える。それは若い人も同じで、自立して生きているのに、仕事がなくなれば餓死、凍死せねばならない状態に陥るというのは、日本の貧困状況を示している。役所に生活保護を申請しないからそんなことになったと批判するのはたやすいが、誇りというのものが人間にはある。その姉妹には、ぎりぎりの生活になっても自分たちでどうにかするという覚悟があったのだ。空腹と寒さに震えてアパートの窓から真っ白な雪景色を見つめていたその心を思うと、胸が痛む。友人や知人、あるいは親戚がいなかったのかと思うが、いたとしてもみんな自分のことで精いっぱいで、援助してやることが出来なかったのかもしれない。とはいえ、この姉妹の孤独はあまりにひどい。街の民生委員はどうしていたのだろう。地域とのつながりを持たず、ひっそりと暮らしていたのだろう。こうした事件の背後には同じような境遇の人が大勢いるに違いない。要領のいい人がいる一方で、全くその反対の人もいる。そして、そういう人は目立ちにくいから、見過ごされる。
 ここ2,3日はTVで面白い番組にいくつか遭遇した。めったにそういうことはないが、たまたま見ていたところ、惹き入れられた。一方、3日前に買い物のついでに自転車で古本屋に立ち寄った。この10年ほどか、毎年年賀状として500円の割り引き券を送って来る。それを使わないのがもったいないので、期限の1月末までに行く。いつも見るのは100円コーナーだ。消費税含めて1冊105円であるから、5冊は無料同然だ。いつも7,8冊は買うが、今回はどれもいい本ばかりで、今は3冊目を読んでいる。嵯峨天龍寺の住職が書いた本で、短い随筆ばかりだが、これが面白い。わが家の近くの寺であるため、その禅僧としての生活になおさら関心を抱くことが出来る。いくつも興味深いことが書いてある。昨夜は真夜中の3時半に目覚めて、その中の一点について考えたほどだ。こうして書いていても気になる。当分はそれが去らないだろう。簡単に言えば、中国と日本の禅の差だが、これは筆者の手に負えない事柄であるものの、興味のある問題だ。また、昭和初期の同寺での禅僧の修行ぶりについても書かれているが、その凄まじさの前にただただ恥じ入る。寒さや空腹はあたりまえ、眠気を催しても駄目で、また深夜に座禅したからといって、昼間寝ることなどとんでもない。そういう過酷な修行をして何になると思う人もいるかもしれないが、今日読んだ箇所に、毎年12月の1週間にわたる座禅を経験した後は、周囲のものがみな違って見え、何事にも感謝したい気分になるとあった。これはうらやましい話だ。アメリカではそういう心境に達するのに薬物を使うだろう。手っ取り早くそういう感覚に浸ることが出来る。だが、薬でそういう気分になるのと、座禅を続けてなるのとでは、根本的に違うだろう。簡単に手に入るものは、簡単に忘れる。それは苦労して得たものに及ばない。禅僧が心身の極限に自身を置き、その果てに何かを感得することは、目的があってのことで、先に書いた凍死、餓死した姉妹の絶望感とは違う。そのため、禅僧の苦しい修行は、餓死しないほどには食べ物が与えられ、どこかスポーツの練習に似た、まだ余裕のある行ないに思えるが、それでも常人が出来ることでない。だが、そうした常人を超えた禅僧が今も修行を続けているというのに、人の不幸はいっこうになくならない。仕事がなく、貧窮のうちにまだ若い人が死んでしまうとは。それを思ってではないが、昨日今日と筆者はストーヴに当たらなかった。あまりの寒さに足指の感覚がなくなるが、凍死した姉妹はもっと寒かった。今も深夜だが、多く着込んでストーヴをつけていない。ただし、音楽だけはほしいので、ステレオをかけている。今年正月から好きになった女性歌手で、CDを毎日のように買い、もうすぐ8枚目が届く。この歌手のベストな曲を選んでこのブログに書くのは2,3年先になると思う。今日の写真は去年2月8日の撮影。
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by uuuzen | 2012-01-29 23:32 | ●駅前の変化 | Comments(0)


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