●『神戸 花鳥園』その6-オオハシ
が大きな鳥のオオハシは、森永のチョコボールのキャラクター、キョロちゃんのモデルになったと想像する。熱帯雨林の鳥で、中南米に生きるとされる。



d0053294_0433269.jpgところで、京大総合博物館の1階常設展の吹き抜けのてっぺん、つまり2階からよく見える位置に、2,3羽のオオハシの実物大の模型が木に留まっている。その1階の展示はインドネシア辺りの熱帯雨林の再現であったはずで、オオハシの仲間は東南アジアにもいるのではないだろうか。これも動物百科をひもとけばすぐにわかるが、隣家に置いてあるので深夜の今は確認出来ない。また、神戸花鳥園ではオオハシに似た鳥としてサイチョウがいた。ついでながら、これは犀鳥と書き、オオハシは巨嘴鳥と書く。サイチョウをネット検索すると、南アジア、東南アジアに棲息するとあるので、先の京大総合博物館の展示はサイチョウのようだ。サイチョウは上嘴の上にバナナのようなものが載っている。それを取り除くとオオハシにそっくりだ。どちらも嘴が体と同じくらいの長さがあり、飛ぶ時にさぞかしバランスが悪いのではないかと想像すると、やはりそうで、あまり格好よく飛ばない。昨夜オオハシがショーに出演している写真を1枚掲げた。観客席の3か所に立つポールに次々と飛び移ったのはフクロウと同じでも、その飛び方はスピーディという感じではなく、いかにもバタバタして模型飛行機のようだ。あまり長い距離を一息には飛べないと係員が説明していた。ちょうど樹木と樹木の間を飛び移る程度で、それを考えて客席の3か所に柱が立てられている。筆者の真横にその1本あり、そこに飛来した様子を撮ったが、写った角度があまりよくないので没にする。
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 オオハシは人によく馴れるらしく、花鳥園では100円の餌代で自分の腕に乗せてそれを食べさせることが出来る。ショー会場の北隣りがその施設で、小さなプラスティックのカップに、葡萄などの柔らかい果物の、8ミリ角ほどの小さなかけらが10粒ほど入っている。オオハシは果物が主食で、これはフクロウや鷹とは違って育てやすい。館内は温室であるから、真冬でも熱帯とまでは行かなくても、オオハシは風邪を引いて体調を悪くすることはないのだろう。ショーに出演したオオハシは1羽であったが、オオハシ部屋はショー会場の半分ほどの面積で、そこに20羽はいたのではないだろうか。それらが好き勝手なところに留まっていて、あちこち移動する。頭上でプラスティックが激しくぶつかる音がするので振り返って見ると、2羽が嘴を盛んに合わせながら戦っている。オオハシ部屋にいる間中、パカパカと音を鳴らし続け、しまいにどちらかの嘴が割れるのではないかと思ったが、そこはお互い手加減しているのかもしれない。あるいは、くちばしに微妙に欠けが生じているものがあったので、とことんやるのだろうか。餌に困らないはずなのにそのように喧嘩することは、動物は元来相性の悪い相手がいるのだろう。何となく好かん奴というわけだ。さて、餌を買ってそれをオオハシの方に向けた途端、1羽がさっと筆者の腕に飛来した。オオハシにすれば早い者勝ちで、客を注視していると見える。1カップを食べ終えるのに30秒ほどで、食べ終えた瞬間また別のところに飛んで行った。まことにちゃっかりして、あっぱれだ。腕に乗ってくれるのであるから、100円は安い。また、脚の爪はさほど鋭くなく、素肌に乗せても傷を負うことはない。花鳥園はうまいことを考えたものだ。もちろん園は餌を与えているだろうが、客が多い時はその売れたカップの数で、与える餌の量を調節しているのではないか。カップが小さく、その隅っこの餌が取りにくいだろうと考えて、カップを左右に傾けてやったたが、その動きに伴なってオオハシは首を傾ける。それがかわいい。思ったほど重くなく、そのことは体内の構造を言いながらショーの合間に係員が説明した。重ければ飛ぶのにエネルギーを多く消費する。
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 「くちばしが大きい」とはそのままで、オオハシはあまりいい名前ではない。くちばしが大きな鳥はほかにペリカンがいる。ペリカンはなかなか面白い名前だが、そのように独自のものがなぜつけられなかったのだろう。漫画のようなかわいい、色鮮やかな鳥であるのに、それにふさわしい名前を今からつけることは出来ないものか。それはいいとして、果物が主食であるなら、ペット・ショップで売られてもよい。ほとんどそうした店を覗いたことがないのでわからないが、オオハシをペットにしていることは聞いたことがない。国外持ち出し禁止であれば花鳥園にいるのはおかしいから、家では飼いにくい事情があるのかもしれない。木の高いところを好むようなので、家の中でそういう場所を確保するのが難しいからか。さて、オオハシの部屋の北隣りがサイチョウの部屋で、その数は多くなかった。ショーに出ないところを見ると、人馴れしにくいのだろうか。サイチョウはいかにも犀のように貫禄があり、チョコボールのキョロちゃんという雰囲気はない。色も形も似るのに不思議だが、その理由は目の色が違うことではないか。オオハシの目は真っ黒で白目がないが、目の周囲がきれいな青で、それが黄色いくちばしのすぐ隣りにあって、とてもコントラストが美しい。サイチョウは目の周りが赤で、その内部に白目、そして黒目と三重になっている。目で思い出したが、昨夜の最後の写真のフクロウの目は、筆者をまともに見下ろし、凄みがある。生き物は目力であり、それは口ほどに物を言うが、人間も同じだ。チョコボールのキョロちゃんの目はオオハシのようではないが、クリクリしたところは似ている。オオハシにチョコボールを与えたらどうなるだろう。チョコの原料のカカオは果物と言ってよいし、またチョコボールにはイチゴ味のものなどがあって、それならばオオハシが食べるのではないだろうか。そう思ってチョコボールを花鳥園に持って行く人がいるかもしれない。柔らかくなく、またジューシーでないので、一旦食べた後、ペッペと吐き出すかもしれない。
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 サイチョウのいささか退屈な部屋を抜けると、オウムやインコなどの部屋になる。インコは大きな檻に入れられていたが、真っ白なクジャクバトは放し飼いされ、好き勝手にあちこち飛び回っていた。とにかく賑やかな部屋で、放し飼いにされていた鳥が何羽もいた。全体が一応は白ではあるが、わずかに肌色を帯びたオウムを腕に乗せた係員の女性がいた。20センチほどの距離に近寄って見ると、オウムはかなり人馴れして機嫌もよさそうであった。大きさはショーに出たフクロウほどだ。その女性に言えば、腕に乗せてもらえたかもしれないが、遠慮した。だが、女性は筆者がそう思っていることを感じていたろう。女性は20代半ばで、美人であったが、家内がそっと言うには、翳があった。筆者もそう思った。どう言えばいいか、何かに疲れ果てて花鳥園にやって来たという感じがした。ショーでマイクをつけて鳥を操った女性はそういうところはなかったが、概して動物を相手にする仕事を好む人は、人間関係が比較的苦手であるからかもしれない。それほど傷つきやすい性質ということだが、そういう人の心を動物は知るのではないか。オウムはその女性の腕に留まってとても満ち足りて見えた。女性も特別にかわいがっているのだろう。そういうお気に入りの動物を終日相手にして、しかも暖かい温室の中で過ごせられるのであるから、給料が仮に平均より安くてもいい仕事ではないか。今は動物園に勤務したい若者が多いらしい。そのため狭き門だが、ストレスの多い社会、花鳥園の役割は大きいと言わねばならない。もっと近くにあれば頻繁に行きたいが、三宮からさらに電車に乗るのでは、億劫になる。
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 昨夜もらって来た3つ折りの館内の案内を見ると、筆者は時計とは反対周りに一周したのはいいが、中央の大きな「中庭池」と呼ばれる施設を見ていないことに気づいた。神戸の花鳥園では最も大きな空間で、その存在を知らなかったとは、いかにも筆者らしい。美術館でもたまにそういうことがある。その中庭池では白鳥や鴨がたくさん泳いでいる。野外なので、オシドリ池にいる鴨が行き来しているのかしれない。3つ折りパンフレットは全国の花鳥園のものが揃えてあった。もともと静岡が本拠地で、同県には3か所あるが、関西では神戸と松江だけだ。広大な場所が必要なので、大阪市や京都市では無理だろう。松江のものは「フォーゲルパーク(鳥園)」と名づけられているが、神戸と同じく巨大な球根ベゴニアの花が見られる。神戸とほとんど見せるものは同じだが、違うのはペリカンがたくさんいることだ。神戸花鳥園の中庭池にもペリカンを放つことは出来そうでも、どこも同じ見世物となると特徴が出ない。フォーゲルパークは、6年前の1月に訪れたルイス・C・ティファニー庭園美術館の西6キロほどの宍道湖畔にあって、島根県としては重要な観光資源だろう。だが、残念なことにティファニー庭園美術館は数年前に閉鎖された。訪れてもう6年にもなるとは、あまりにも年月の過ぎ去るのが早い。雪が降る季節になると、鮮明に思い出すことが出来る。またどこかに旅行したいとい思いながら、ここ数年は遠出をしていない。家内は外国旅行でもと言うが、円高の間にヨーロッパに行きたいものだ。思い切ってサン・ミケーレなどどうか。ムンテが住んで以降、有名な観光地になり、ブログを調べると何人もの旅行記がある。1歳でも若い時にたくさん外国旅行したいと言うのに、国内でも行ったことのないところだらけで、近場でブログの話題を済ませている。
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by uuuzen | 2012-01-06 23:59 | ●新・嵐山だより | Comments(0)


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