●ムーンゴッタ・2011年8月
子の生を2週間ごとの日曜日に売る店を知ったのは去年の秋のことだ。つごうがつけばたまに7,8人前を並んで買う。



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とても盛況で、いつも10数人の行列が出来ている。その店は、東京でもこの2年ほどの間に有名になった「餃子の王将」だ。筆者が京都に出た当時は京都だけで知られ、店舗の数も少なかった。阪急西院駅の裏手か四条大宮の本店で、よく家内と食べたものだ。安くて量が多く、当時、つまり1970年代半ばから後半、1000円分を食べると、屈強な男でも食べ過ぎて死ぬと思われていたほど安かった。もう少し高い店に眠眠がある。ここの餃子は皮がとても柔らかく、また王将のものより少し小振りで、筆者は餃子も含めてこっちの店の料理の方が好きだが、家内は餃子だけは王将のものを好む。使用している油は、王将のものはいかにも安物で、味は眠眠に比べるとかなり落ちるし、食べた後、必ず500ミリリットルの清涼飲料水を飲まずにはおれないほどに喉が乾く。眠眠はそうではない。眠眠の1回当たりの価格は王将の1.5倍ほどするが、その分味がいいので、これは妥当だ。大阪にある「大阪王将」は「餃子の王将」とは別の会社で、昔登録商標で裁判沙汰になった。「大阪王将」は京都には進出していないのではないか。逆に「餃子の王将」は大阪にもたくさんある。「大阪王将」の味は「餃子の王将」より上だが、会社の規模で圧倒され、馴染みがうすい。昔は「餃子の王将」で食べる者は、京都では学生か貧しい労働者と相場が決まっていて、女性ひとりで入るには勇気がいった。家内はいつもいやがったが、筆者の身分からしてそこが妥当な場所だった。その庶民的な雰囲気は今もそのままで、一方の眠眠もまた健在だが、関東に進出した「餃子の王将」はにわかに価格が高騰し、今では安物のイメージをかなり払拭した。昼食なら大阪では800円ほどで食べられるが、「餃子の王将」ではその価格ではたいして量は多くなく、今では1000円ほど使わねばならない。だが、東京では1,2割ほど関西より価格が高いとTVで知った。会社が儲けを追求し、競合相手を駆逐して規模を大きくするのは自然なことだが、味は昔の中級クラスより下のままで、価格が全体に高めになった点はいただけない。そのため、最近はほ「餃子の王将」にはほとんど入らない。同じ料金でもっとおいしい、また雰囲気のいい店はたくさんある。また、「餃子の王将」は店によって独自メニューがあり、価格も多少差があるが、使用する油や調味料が同じせいか、とび抜けておいしいという店はない。そうなれば、店の清掃の行き届きや雰囲気が勝負になるが、これも驚くほどの差がない。そう言えば、今日は伊丹や神戸に行って来たが、阪急伊丹駅前の「餃子の王将」は店は狭いが、かなり安い。半年ほど前に入ったので、今はどう変わっているか知らないが、きれいな30歳くらいの女性が店員としていて、そのまるで掃き溜めに鶴そのものの美しさに、家内も呆気に取られたようで、店を出てすぐにふたりでそのことを話し合った。全く「餃子の王将」には似合わない美人であったが、世間は広いので、そういうこともあるのだろうと納得した。その女性がまだいるかどうか確認するため、今日入ればよかった。
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 話を戻すと、今日は生餃子の店頭売りの日であることを思い出し、それを買うために、家内とは桂駅で別れて、筆者は西院まで行った。昔よく入った駅裏の店ではなく、バス停をふたつ分ほど歩いた四条通り沿いの店だ。油の多さを思えば、あまり体にはよくないだろうが、たまに「餃子の王将」の餃子を食べるのはよい。家で焼く手間はあるが、逆に考えれば家で食べることが出来るのでよい。また、今日は大阪の阪急百貨店の地下で、「餃子の王将」と同じほどの大きさの宇都宮の生餃子が20個1280円で売られていたが、「餃子の王将」の倍近い価格だ。さて、電車は西院に着く寸前に地下に潜るが、その時窓際に立った筆者は、まだ黒くなり切らない夕空に満月が浮かんでいることに気づいた。毎月満月に遭遇し、毎月はっとさせられる。出会いは何でも突如だ。今日が大潮で満月であることは知っていたが、昼間はすっかり忘れている。いや、覚えていたとしても満月はまだ見えない。梅田から特急に乗った際、夕日が眩しく、満月を思い出すどころではなかった。そして桂に着くまですっかり眠ってしまった。目覚めれば夕暮れで、すぐに準急に乗り換えて西院に向かった時に、座席から向こうの窓越し満月を見た。地下にもぐるにはまだ数十秒時間がある。そこで立ち上がって窓際に行き、そこでズームして写真を数枚撮った。だが、光源の不足から、シャッターの下りるのが遅く、さきほど確認すると、そのどれもが写っていなかった。それを予想したので、駅に着いて地上に出てからゆっくり撮ればいいと思い直した。ところが、四条通りを西に向かって歩き始めたところ、南側はビルが建ち続け、まだ低い位置にしか上っていない満月はいっこうに見えない。「餃子の王将」の前辺りは学校で、ビルが途切れるが、そこからも見えない。おまけに「餃子の王将」では生餃子は完売で、せっかく今日は昨日買ったビールと一緒に家で餃子定食でもしようかと考えたことが水の泡となった。だが、ビールの泡があるからいいか。満月が見えないことにがっくりしながら、嵐山に帰ればもう少し高く上がってきっと見えるだろうと思い直し、また一方ではそれでは先月と同じような写真になってあまり面白くなく、今日は餃子も満月も駄目とは何と不運なと考えながら、さきほどと同じく四条通りの北側を歩きながら西院駅に戻った。そして、駅まで200メートルほどというところ、満月のある方向を見ると、ビルの谷間にぽっかりと浮かんでいた。どんなものでも出会いは突如だ。そして、満月を見る時ほどはっとさせられることはない。それは予期せぬ時に美女に遭遇するの似ている。帰りの電車の中では、さきほどより高く上がっていて、ビルの隙間ではなく、どこからでも見えた。そして、西京極の駅を出た直後では左手に見えていたものが、どんどん右手に移動し、桂駅に着けば西京極とは反対に視覚の右端に見えた。嵐山方面へのホームに行った時、そこでも探した。駅舎で見えないかと予想しながら、その高みが途切れる大阪寄り、つまり先ほどの視界の右端に相当する場所に行くと、案の定駅舎の屋根の隙間にどうにか見えた。次は嵐山駅に下車した時に撮ろう。それはわが家の前で、先月と変わり映えしない写真になることを思いながら、もう一枚撮った。
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by uuuzen | 2011-08-14 23:18 | ●新・嵐山だより(特別編) | Comments(0)


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