●嵐山駅前の変化、その132(広場、ホテル)
地に変わった裏の畑、昨日からまたトラックが数台やって来て、アスファルトの私道を掘り返している。さきほど町内の配り物で自治会内を歩いた際、その宅地販売の看板を見たところ、11軒のうち5軒分が売れていた。



そのうち3軒は小川沿い、つまりわが家とは小川を挟んですぐ向かい側で、ついにわが家の裏がせせこましくなって、山からの風も通りにくくなる。11軒の宅地はどれも面積が違うが、みな3590万円だ。その上に建つ家と合わせてその価格だろうが、どこも10数坪で、とても狭い。嵐山、そして駅からすぐというので、その価格でもすぐに売れると見える。嵐山に関係のない松尾橋をわたった梅津地区でも、マンションなどはみな「嵐山」の名前を冠しているが、それとは違って全く嵐山そのものなので、価格は高い。家は2か月もあれば建つ。あっと言う間に景色が変わる。さて、昨日は午前中から出かけ、母の家にも立ち寄って夕方帰宅したが、その直後に訪問者や電話など次々とあった。訪問者の中には、阪急不動産の社員2名がいた。初めて会う人たちで、書類を手わたされた。それは2,3年前から予想していた内容で、ついにと言っていいものだ。まだここに書くことはまずいが、その書類は「嵐山駅前の変化」シリーズの「パート3」の開始を告げる。「パート1」は駅前広場の整備だ。それについては今日の投稿も含めて今月中には終えるつもりでいる。「パート2」は駅前ホテルの建設だ。これは外観は完成し、内部の整備が進められている。「パート3」はそれに続く目玉と言っていい存在で、実は最も重要な施設だ。その完成は来年の秋と思うが、今日はその「パート3」の最初の写真となるべきものを午前中に撮って来た。それをこのブログに掲げるのは「パート2」が終わる頃になる。早くて数か月先だろう。また、これら駅前の変化の番外編としていいものが、わが家の裏の畑の様子だが、その写真については、このブログ画面の右欄のうち、「梅畑定点観測」の項目に今まで順次投稿して来た。撮影の年月日は記載しなかったが、それは筆者にとっていつまでも変化のないであろう普遍的な場所であったからだが、その予想は見事に崩れて、前述のように11軒の家が建つ。畑の最後の写真を掲げることで「梅畑定点観測」の項目を終えようと思っているが、その順次投稿中に駅前の変化が始まったこともあって、畑の最後の写真以降も気が乗らぬまま撮り続け、また加工もしていない写真が溜まっている。もちろん畑を宅地造成する過程の写真だが、それはすでに「梅畑」ではなく、広い意味で「駅前の変化」に相当するから、これから家が建って行く様子も撮影し続けようかとぼんやり考えている。ただし、それは筆者にすれば歓迎とは全く正反対のことで、撮ったり載せたりすることは正直つらい。嵐山のネーム・ヴァリューからして、のんびり畑を耕す贅沢が認められないことはわかるが、こうも建物が混んで来ると、もっと開放的なところに住みたい。
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 そういう話を10年ほど前にNに言ったところ、人間50歳になればもうよその土地に引っ越すエネルギーは残っておらず、そのまま同じ場所に住むのがいいと語った。同じ話は別の人からも聞いた。別の町に引っ越して、そこで新たな人間関係を結ぶのがしんどいと言ったが、筆者にはその感覚はわからない。嵐山に住んで27年になるが、家内はその間、この土地に馴染んだことがないと言う。それはずっと外で働いて来たからでもあるが、京都人が馴染めないからだ。筆者はずっと家の中で仕事して来ていることもあって、自治会長を頼まれるほどになっているが、かと言って、この土地に愛着があるということもない。筆者の仕事はどこででも出来るので、不動産を処分して別の土地に行ってもいいかなと思わないでもない。だが、車の運転が出来ないので、やはり交通の便がいい街の中心がいい。そうなると、現在よりも自然が少なく、ストレスが増す。一番いいのは、1年の半分を全然別のところで過ごすことだが、そうなると家をもう1軒田舎に持つことになって、とてもそんな身分ではない。自分の年齢を考えると、もうじたばたしても始まらず、このまま同じ場所で、どうもしっくりしないなと思いながら暮らし続けるのだろう。それに今日ふと思い出したが、Nにしても、また従妹の主人にしても、50代であの世に行っている。還暦を越すと余生と思った方がいいのだ。先日家内の父の命日で高槻の実家に行った際、家内の兄が駅前の飲み屋で知り合った飲み友だちが3人ほどいて、60代半ばの彼らの年金が毎月30万以上で、それに奥さんも同じほどの年金があるそうだ。60代半ばの定年退職した夫婦がふたりで毎月70万ほどの収入があるのは何ともうらやましいが、家内の兄からすれば、それが役所勤めしていた普通のサラリーマンの定年後の姿らしい。定年になっても夫婦で年に1000万ほどもあれば、駅前の安酒場で飲む必要があるとは思えないが、人間への恋しさは別ものなのだろう。1000万はうらやましくはないが、それだけあると、作品製作の経費に悩むこともない。それはいいとして、筆者は早い段階で独立して収入のことなどさっぱり考えずにこの年齢まで来たが、予想どおりに定年はないものの、これは逆に見ればいつまでも働かねばならず、サラリーマンから見れば何ともご苦労な話だろう。それもまたいいとして、生涯賃金からすれば、自由業でここまでやって来た筆者が、普通のサラリーマンの10分の1にも相当しない賃金に甘んじて来たことは、不公平とは言わないまでも、筆者はもう少し仕事に自信を持った方がいい。数か月かかって1点作る作品は、他の誰も出来ない技術を駆使したもので、その技術の獲得に30年以上の歳月がかかっているし、また製作のための前段階の写生などの取材日数、それに実製作の場所代、材料費を加えると、1点1000万でも安いかもしれない。だが、現実には無料でもほしくないと言われる。作家の名は宣伝で広まり、その名前で価値がつく世界であるので、たとえばある人物が生涯かかって1点作ったとしても、その市場価格は、ほしい人がいなければゼロだ。またその反対に、本当にろくでもない作品が恐ろしく高い価格がつけられたりする。それが現実であり、そのことをよく知ってはいるが、世の中には価値のわからない人が99パーセント以上を占めている。そして残り1パーセントは見る目はあるが、そういう人は金がない。
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 そんなわかり切ったことをまたこうして書いても仕方がないが、年齢からしてもこれから10年ほどしか活発に作品製作に勤しむことが出来ないことは事実であるし、自作の行く末を考えて、何を作ってどこへ収めるべきかを考え始めている。先に書いたように、無名の筆者の作品は、無料で寄附するといってもいやがられるであろうから、まずは無料でもらってくれる、またそこが末長く保存してくれる場所を探さねばならない。そういう場所は現在は美術館が担当しているが、無名作家の作品はゴミ同然と思われている。江戸時代は寺が美術館の代わりを担ったが、現在の寺は美術を理解するお坊さんがいない。どの絵がうまいかへたかもわからないような住職に保存してもらうと、どうせ早い段階で、適当かつ無造作に扱われてゴミと化する。やはり美術品が長く保存されるには、有名であらねばならない。そのために作家はグループを組んで、自分たちで箔のつけ合いをする。日本の芸術とは明治以来そういうものだ。独立独歩の在野という存在を認めない。結局は作品がまず高額で売れることが先決だ。そうなれば芸術を理解しない99パーセントの人も目を向ける。その99パーセントに知られることが、作品が長くこの世に残る理由となる。つまり、この世は何でも金次第だ。家内も筆者もさっぱり営業能力ゼロでここまでやって来たが、それは褒められた話ではない。簡単に言えばアホだ。どれほど損ばかりして来ただろうと今さらに思う。だが、そこで思い出すのはいわきのTさんの言葉だ。「物にならずともいいではないか。」この言葉は、「物にはなるとはどういうことか」という意味を突きつけている。それは有名になってまた金が儲かることか。社会的にはそれを成功と呼ぶ。だが、芸術はそれだけの小さなことか。有名であり、また経済的にも困っていなかったある芸術家は自分の個展の直後に自殺した。だが、自作がその後どう展開可能かの展望が見出せなかったのだろう。99パーセントのわけのわからない人など放っておけばいい。わからに人のどんな言葉を尽くしても理解してもらえない。さて、これを書いている午後4時過ぎ、筆者のかたわらにある温度計は37度を指している。だが、日光が照りつけるベランダの間近で、40度はあるのはないか。直射日光を避けるためにカーテンを閉め、風を通さないようにしているが、部屋の中はすっかり蒸し風呂だ。こんな部屋の中で、300ワットの電熱器をつけて友禅の彩色をすることもある。そんな自虐的な根気が後10年続くかどうか。今日の3枚の写真は一昨日に続いて去年10月18日の撮影。
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by uuuzen | 2011-08-09 17:02 | ●駅前の変化 | Comments(0)


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