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●嵐山駅前の変化、その127(駅舎から広場、脇道から広場)
うやく若冲の「薔薇小禽図」の訪問着の仕立てが出来上がったとの電話が昨日あって、今日取りに行って来た。その足で石峰寺に行き、そこで初めてキモノを広げて全体を見た。



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持参したカメラで写真を撮ったが、ざっと広げただけの状態なので、写りがよくない。それでここには掲載しない。どうせ衣桁にかけて撮影せねばならないが、衣桁はあっても、撮影場所がない。正確に言えば、場所はあるし、また撮影のカメラはどうにかなるとして、照明が問題だ。キモノの撮影には今まで何度も立ち会って来たが、照明が難しいようであった。やっぱり餅屋は餅屋で、素人がそう簡単にプロの真似事は出来ない。それで思い出したが、昨夜ラジカセのCDがまた作動しなくなった。今度はどうしても動かない。素人が片手間に直してそのままずっと動くこととないということだ。FMを聴くと雑音が多いので、30数年ぶりにAMにチューニングした。すると、これがとても感度がよく、また耳慣れないアナウンサーなので、その新鮮さで聴き始めている。今放送局がわかったが、地元のKBS京都だ。道理でよく聞こえる。昨日は雑音を我慢しながらNHKのFMを聴いたが、クラシック番組で流れた曲はみな初心者向きのものでつまらなかった。それで無理してFMを聴くまでもないかと思った。退屈しないものがないかと常に探しているが、こっちが老化し始めて何に対しても興味を持つことが出来なくなって来ているのか、あるいはもうあらかた何でも経験したので、今さら新鮮なものなどないからなのか、おそらくそのどちらでもあるだろう。その意味でたいていの人間は寿命というのものがうまく設定されている。昨日自治会の配りものをしていると、昔から知る80代の女性と久しぶりに立ち話をした。息子さんが筆者より2,3歳下の銀行マンだが、病気で辞めたそうで、またその奥さんも鬱病とか言っていた。筆者の息子とその夫婦の子どもが同じ年齢でもあって、25年前は何度か家にお邪魔したことがあった。その25年前のことをその80代の女性はよく覚えているのだ。「かなり太ったんじゃない?」「いいえ、この2,3か月で激痩せしました。」「今50いくつ?」「今年還暦です。」「おやまあ、何と!」といったように驚かれたが、25年などあっという間に過ぎ去ったというのがお互いの実感だ。そして、25年経って、その婦人の息子さんが病気で銀行を辞め、嫁は鬱病と聞くと、人生の変化の非情さをつくづく思う。筆者は病気とは無縁で、自治会の役目も果たしている。まだ恵まれているかもしれない。だが、それも差があるとして、10数年程度のことだ。いずれ体は言うことを利かなくなる。今日は市バスの1日乗車券を使ったが、乗客の4分の3は老人で、バスを下りる時に足元のおぼつかなさや、またほとんど精力が抜け切った顔を見ると、気分が萎えてしまう。老人のことを書いても面白くないので、話題を変えよう。
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 駅前のホテルは概観は完成しているが、内装がまだのようだ。敷地内に大きなクレーンが昨日も来ていた。この現場の警備員の長はかなり恰幅のいい50歳ほどの男性で、工事が始まる準備段階から現場に来ていて、その頃から話をして馴染みになった。それ以来、筆者の歩く姿を30メートルほど離れて見ても必ず会釈してくれる。ここ数日は姿が見えなかったが、昨日見かけたので、近寄って行って話をした。「もうそろそろ終わりですね。いい色に概観が仕上がりましたね。」「ええ。まだもう少し残っていますが。」「昨日自治連合会の集まりで話していたんですが、ホテルが出来た時に招待してくれるかなと発言がありましたよ。」「オープン前にイヴェントがあるそうですよ。」「招待されるのを楽しみにしていますよ。それで、この現場が終わればまた別のところですか。また、どこかでお見かけするかもしれませんね。」丸1年ほどの現場であったので、その警備員にしても現場に愛着も湧いて来た頃だろう。1年ごとに別の現場に行くとして、生涯に詰める現場の数はさして多くない。筆者のように地元の人物と顔馴染みになるとことも珍しいかもしれない。人の出会いは限りがあるものだ。それで思い出した。昨日大型スーパーのレジ係Sのことを書いた。今日は7時ちょうどにその店に入った。石峰寺の帰りにそのような時間になってしまった。一旦家に帰って出かけ直すのはしんどいので、スーパーから最寄りのバス停で下りた。Sがいるかといつものレジを見るといない。たまにそういう日もあるので、今日は休みかと思いながら、またいつものように1000円ほどの買い物をした。Sがいないのであれば、どのレジでも同じと思って、一番空いているところに行った。すると、その奥側のひとつ置いて向こうにSの背中が見えた。大勢の客を一心不乱にさばいている。Sに対面するために並び直すほど物好きではないので、そのままレジを済ましたが、いつも同じ場所のレジを任されているのかと思っていたのが、そうではないことが今日わかった。となると、10台ほどあるレジをざっと眺めてSの姿を探さねばならなくなりそうだが、そこまでしてSと対面する必要もないかという思いだ。スーパー以外の場所でSを見たい、あるいは話をしたいというのでは全くない。ただレジ打ちの姿が一生懸命で、その健気さがいいと言うか、それだけを見て充分だ。淡い恋心というのでもなく、たまたま見かけて気になった存在といったところで、そういうものは人間以外にも筆者にはたくさんある。興味を惹く対象が多い間はまだ老人臭くならずに済むかという気がしている。
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 次はもっとつまらない時間の無駄話をしておく。ここ10日ほど、毎日何かを探して1,2時間を費やす。今日は電話帳が見当たらなかった。昔ロンドンで買ったモネの風景画を印刷してある縦長の手帳で、そこにしか書き留めていない住所や電話番号がたくさんある。その電話帳に記してあるキモノの仕立て屋に、電話をしてから出かけるつもりでいたし、昨日はそのように仕立て屋に伝えたから、何が何でも探さねばならない。ところが1時間ほど、家内と一緒にいつも置いてある場所を探してもない。それで、最後の最後にまさかと思いながら3階に上がったところ、大型机の下に落ちていた。そう言えば数日前に3階に持って上がった。そういう最近のことをすっかり忘れている。これはまだましな方だ。実はこの1か月ほど探し続けていた本があった。これは絶対のあの本棚のあそこらへんと記憶していたのだが、そこを何度見てもない。その棚の幅は90センチだ。その1段の中央あたりに並べておいたはずなのだ。そこから悩みが始まった。いったいどこへ行ったのか。1階、2階、3階と繰り返し2,3度探してもない。それでひょっとすれば隣に持って行ったかと思い、その2階と3階をそれぞれくまなく段ボール箱を開けたりしながら順に探した。それでもない。だが、絶対にどこかにあるはずだ。そうして毎日探すこと1か月、ほとんど諦めかけた時、また最初の最初に見た、昔から置いてあるはずの棚の中央あたりをじっくり見た。するとそこにあるではないか。この瞬間背筋に冷たいものが流れた。最初に見た時、少なくても往復10回はその90センチ幅の1段を見た。それでもなかったのに、なぜ今度は見つかったのか。見覚えのある背のデザインだが、筆者の記憶とは若干違った。その本は表紙が真っ青だが、背は白だったのだ。筆者は背にも青が少し、文字に使用されていると思い込んでいて、ついその色ばかりに気を取られて、文字を見ながらも気づかなかったのだ。もうろくしたとしか言いようがない。そしてそのような探しものは毎日必ずあって、必ず1.2時間は無駄にする。先日はこれも1か月ほど気になっていたCDがどこを探してもなかったが、やはり以前から置いていた場所にあることに気づいた。そこを何度も目を泳がせながら気づかないのはどうしてか。これは原稿の校正と同じで、書いた本人はなかなか間違いに気づかない。他人ならすぐにそういう脱字や誤字を探すことが出来る。自分のやることを過信しない方がいいのだ。他人の目がごくまともで正確であることを認めることで、物事はスムーズに運ぶ。餅屋は餅屋でも、他人の目も侮れない。自分を信頼することは大切だが、それが過ぎると傲慢になり、次々と見落とすものが出て来る。にもかかわらず、傲慢過ぎるとそれにすら気づかない。そういう大人は多い。今日の写真は去年10月15日のもの。
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by uuuzen | 2011-08-03 22:49 | ●駅前の変化
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