●ムーンゴッタ・2011年7月
と潮は「しお」の音で通ずるので、語源としては深い関係があるのだろう。昨日は大潮で、満月が見られた。雲ひとつない空にぽっかりくっきり黄色に輝く月を見るのはとてもいい気分だ。



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先月は見ることが出来なかったが、これからは毎月満月に出会えた日にはその写真を撮って投稿しようと思う。新たにカテゴリーを作るまでもないので、「ムーンゴッタ・○○○○年○月」と題する。ムーンゴッタは満月の意味だ。これは筆者が勝手に名づけた。その経緯は『おにおにっ記』に詳しく書いてある。さて、先日のネット・ニュースに、夏場に清涼飲料水の取り過ぎで体調を崩すとあった。塩分を摂らないからだ。大阪ではなかったが、京都に住み始めて驚いたことに、麦茶に塩を入れることだ。友禅の師に最初に就いた時、そこで出される麦茶がかなり塩辛かった。これには結局慣れることが出来なかった。夏場に塩分を飲料から摂取するために、やがてポカリスウェットなどの商品が登場したが、昨日のNHKでは牛乳には塩分も入っていので、清涼飲料水を飲むならば牛乳の方がいいと言っていた。先日も書いたように筆者は牛乳をほとんど飲まない。嫌いであるからではない。飲み物にお金をかけたくないからで、水道水で充分と思っている。水道には浄化装置をつけておらず、水道水のままだ。筆者が家内用に買う牛乳は1リットル158円のもので、これはおそらく放射能を初め、問題のある何かが混じっていると思うが、高価な牛乳であるから安心ということもないだろう。工場製品全般に疑いの目を持つ方がよい。だが、畑の作物も化学肥料や農薬、また空からは放射能で、100パーセント安心出来る食べ物などない。昨夜は福島原発の放射能汚染に関して最新かつ最も信頼出来る情報がないものかとネットで調べたが、そういうものには行き当たらず、とてももどかしい。それで思ったのは、おそらく福島原発の現場で働いている人でさえも現状がどうであるか正確にわかっていないことだ。放射能の量を調べると、あまりの数値の高さにとても近寄れない。そういう状態であるから、政府や東京電力が何か隠しているというのではなく、深刻な汚染状況であることをわかっていないのではないか。であるので、福島の住民は最悪のことを予想しながら、自己防衛するしかない。後になって実はこうでしたなどと言われても遅い。だが、日本人は昔から現状に甘んじる生活を続けて来たから、放射能の心配があっても諦念でそのままそこに留まる場合が多いだろう。地震や津波の被害に遭いながら、人々が静かにしていることの不思議さを海外のメディアは伝えたが、原発の放射能漏れも同じことで、「仕方がない」といいう思いが遺伝子レベルで浸透し切っている。被災した3県で3万人ほどが他府県に移転したようだが、福島県は人口200万で、今後流出がどれほど増えるかと思う。その反対に流入する人がいるだろうか。人が少なくなったことを幸いに泥棒だけが増えたりするか。地震と津波だけならまだしも、原発事故は想像を越えて深刻なさまざまな事態を今後引き起こす気がする。背に腹は代えられないという思いから、政府のある部門では人口200万程度なら見殺しにしていいかとすでに計算もしているかもしれない。福島は腹ではなく、背かと抗議しなければならないが、200万が一斉に声を上げて、政府あるいは国民全体にどれほど届くか。
d0053294_1545724.jpg 昨日は満月の写真を何枚か撮った。そのうち4枚を加工して今日は掲げる。昨夜はムーギョ・モンガに行くのに珍しくカメラを持参したが、一昨日と違って家から出て歩き始めても満月が見えない。毎日少しずつ昇る時間がずれるのだ。それにしてもおかしいなと思いながら歩き、ついに10数分ほどしていつもの広い畑に来た。その時、家並みの向こうにようやく満月が見えた。そこで立ち止まって1枚撮ったのが最初に掲げるものだが、帰宅して見ると、思ったような月の色ではない。それで多少全体を記憶に近いように明度を変えた。写真は実物と違うものであることをこういう場合に実感する。だが、ないよりはましだ。またこの畑の向こう側に見える満月は、家並みが大きく写り過ぎて、全くいい写真ではないが水色の空に浮かぶ満月の写真は掲げた記憶があまりないので使うことにする。この畑から5分ほど歩くと松尾橋に差しかかる。その橋の上からまた1枚撮った。水面にわずかでも月の輝きが映る角度を選んだ。空の色がわずかに暗くなっているのがわかる。また昨日は夕焼けがほとんどなく、その点は物足りなかった。3枚目の写真は松尾橋をわたり切る直前に撮った。2枚目の写真から2、3分後のことだ。大きなマンションが満月の下に映っている。これは四半世紀前に建ったが、つい最近このすぐ近くにあった大きな会社が閉鎖になり、その広大な敷地が現在住宅建設地として整備が終わった、そこにはいずれ3棟のマンションと、数十の一戸建て住宅が建つ。松尾橋のすぐ近くは筆者が京都に来た頃は全く家などない、殺風景を絵に描いたような地域であった。それが空き地はみな塞がり、住居がびっしりと建つことになる。それを言えば嵐山も同じだ。わが家の裏庭向こうの畑は先日きれいに住宅地となって、今は注文建築を受けつける看板が立っている。全11戸で、そのうち2戸分がすぐに売れた。もう9戸分は年内には売れるだろう。裏庭の向こうが畑で、そこから毎年無数のてんとう虫がわが家の3階に冬ごもりするために飛来したのに、そういうことはもう今後は一切ない。どんなことでも、今この瞬間が二度とないことを思って存分に楽しみ、またありがたがるべきだ。畑であったことを喜んでいたのに、住宅が建つと山からの風も通りにくくなる。それに半裸で庭に出ても平気であったのが、家が建つとその住民を気にして庭に出ることも何となくはばかられる。11戸のうち、わが家のちょうど真向かいに1戸建つことになっているが、そこを筆者が買えば今までどおり気にすることなく生活出来るが、3,4千万もするのではどうしようもない。
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 それはともかく、満月の写真を散歩しながら撮り続けると、空の色が変化して行くのがよくわかる。月は上空に少しずつ昇り、そして小さく見える。これは比べるものがないのでそう見えるだけで、大きさは変わらない。そうはわかっていても毎回不思議だ。そしてこのことから思うのは、唯一の存在というのは、周囲に雑多なものが溢れている方が大きく見えるということだ。たとえばの話、あるサラリーマンは会社にいる時にはそれなりにエネルギッシュに見えるが、定年退職して終日家にいると、同じ人物であるのにさっぱり輝いて見えないであろう。また、月がきれいという人間の思いは、その思いの中に月と同居させる何かを最初から持っていて、それが街並みであったり、また樹木であったり、あるいは雲であったりする。つまり、月だけを撮ってもそれはあまり美しくない。筆者が毎月満月の写真を掲げようと思っていることも、満月だけクローズアップして撮るつもりは全くない。むしろ月と一緒に写し込むものの方が大事だ。これは北斎の『富嶽三十六景』を思い浮かべればよい。北斎は富士山だけを描きもしたが、それは例外作と言うべきで、ほとんどは富士山は点景となっている。にもかかわらず、『富嶽三十六景』という題名は、満月が上空高くぽつんとそれだけある光景よりも、周囲に建物や樹木がある方が大きく美しく見えることを北斎が知っていたからではないか。また、満月が家並みなどに混じって大きく見える方が美しいと感じるのは、本当は人によりけりだろう。孤独を愛して、どちらかと言えば人間嫌いな人は、比べるものが何もない上空高い満月の方を美しいと思うかもしれない。また、まさか満月を美しいと思わない人はないであろが、そう感じない人もあるかもしれない。そういう人はこのブログを読まないだろうし、読んでも内心文句ばかり言う。こうして書いていてあまりの暑さに意識が朦朧として来たので、これを投稿し終われば1階に下りてごろりと眠るつもりでいる。起きた時がすっかり夜であれば、まだ満月に近い月がわが家の上に昇っているかもしれないが、今日は祇園祭りの宵山であって、河原町に出るつもりでいる。いや、正しくは河原町で阪急を下車しても祇園祭りの山鉾を見ることは出来ない。そのひとつ大阪寄りの四条烏丸で降りると、その駅の真上が長刀鉾だ。満月の写真、4枚目は昨夜ではなく、一昨日の夜10時頃のものだ。3階のベランダに出て撮った。下の方にうっすらと山の稜線が見えている。昨夜も同じ角度に同じように照っていたので、区別がつかない。それで一昨日のものでいいと思う。昨夜は深夜2時に床に就いたが、窓から真正面にこの満月が晧晧と光り、その明るさに本でも読める気がしたほどだ。その明るさは月ではなく、太陽が照らしている。そう思えば、人間が太陽エネルギーを使わない手はない気がますますする。
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by uuuzen | 2011-07-16 15:45 | ●新・嵐山だより(特別編) | Comments(0)


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