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●水辺のドル紙幣と脱酸素カプセルの列
夢をまた見た。鮮明に記憶している場面が多い。今、朝の9時半だ。目覚めて1時間ほど経つが、早速書く。BGMはビョークの「イゾベル」のシングル盤。



中学時代の友人Nに出会う。学校だ。授業中のようだ。どの教室も扉が締められ、中が真っ暗なまま生徒たちは静かに勉強している。廊下には誰もいない。Nが廊下で言う。「ちょっと、いたずらしてみんなを驚かして行くから…」。内心筆者は止めておけよと言うが、興味もないのでそのまま廊下を歩いて校舎の外に向かおうとする。すると廊下右側に並ぶどの教室からもパンパンと何かが破裂する音が鳴り、中が騒がしくなる。だが、それはちょっとしたふざけに驚いた程度で、苦笑といった感じだ。体に被害が出るような深刻な破裂ではない。どの教室でもほぼ同時にその騒ぎが起こるが、Nがいつの間にか他の友達を呼んで同調させたのだろうと思う。その面々は筆者にも暗にわかっている。そしてこっちにとばっちりが来てはかなわないので、すぐに校舎の外に出る。するとそこは眩しく明るい日差しで、数人の中学の同窓生の男女が運動場の片隅のようなところで思い思いの格好で座っている。その休憩場所のようなところは、地面に白い砂がきれいに敷き詰められ、20メートルほど後方にちょっとした森がある。『ああ、梅の宮神社の庭と同じ風景だな』と思いながら、なぜこんなところに同じ庭があるのだろうと不思議に思う。彼らは同じクラスになったことはなが、顔はよく知っている。そしてみんな筆者と同じ世代の大人になっている。地面に直接しゃがむ者もあれば、陶器製の丸い円筒形の椅子に座る者もいるが、みな険しい表情か無表情で、筆者の問いにぶっきらぼうに答える。「Nはどこへ行ったのかな」「さあ、あっちの方向にさっき行ったと思うけど」。その指す方向を見ると、そこは昭和30年代の、筆者が通った小学校近くの家並みにそっくりな通りが見える。
 通りは昔とは違って幅が広い。15メートルほどだろうか。両側には木造の家が並んで建っている。どの家も中流より少しうえの世帯らしく、格子戸はきれいに磨かれている。筆者が通った小学校の近くにそうした区画があったのだ。それと少し似ている。通りをすぐにでも行きたいのだが、庭の池の水がその通りまで浸水したらしく、水が静かに張った状態だ。最低でも深さ20センチほどはありそうだ。右足の靴底には小さな穴が空いているから、そこから水が入るのはいやだなと思ってもう一度眺めると、2、3人がズボンを膝までたくし上げた状態でゆっくりとその水の中を歩いて向こうに去って行くのが見える。あんな格好になるのも御免だと思って、通りの右端を見ると、そこには水がほとんどないことに気づく。地面右側が少し高いためだ。その地面もきれいな白い砂が敷き詰められので、歩くと音がぎしぎし鳴って気持ちよさそうだ。それですぐにそこを歩き出そうとするが、その通りの右側に達するまでには池の中を10数メートルは歩く必要がある。その分だけ足がずっぷりと濡れる覚悟はせねばならない。そして中に踏み入れようと、池の辺に立つ。すると左側すぐに、高さ150センチほどの赤茶色の石やベージュ色の石で出来た彫刻があり、それに左手をかけて池への第1歩を踏み出そうとした途端、石像はぐらぐらと揺れる。彫刻はいくつかの石を組み合わせた抽象的なものだ。それが倒壊して地面や池の中に落ちてはまずいので、すぐにそこから手を離す。次の瞬間、通りの右端を歩いている。しかし1歩ずつがなかなか進まない。どうにかある家の扉の前に来た時、地面の水際近くに小さなビニール袋の中にぴったりと包まれたアメリカのドル紙幣が1枚見える。ジョージ・ワシントンの顔かなと思うと、それは頭が少し禿げ気味になったベンジャミン・フランクリンの肖像だ。全体に緑色と濃い灰色で印刷されていて、アメリカのドル紙幣であるのは間違いない気がしている。きちんと3つか4つに折りたたまれて入っていて、汚れていないから充分使えそうだ。周りには誰もいないので拾おうとするが、いや、家の前にあるから、この家の物かもしれないと思い直し、拾わないままに去る。通りに張った水は台風の後の水害のような雰囲気で、あちこちに小さなゴミが浮いているから、ドル紙幣もそうして流れて来たものだろう。ビニールの中には小さな水蒸気の泡粒が見えていたから、多少は濡れているようだ。それに濃いピンク色の小さな飾りらしきものも入っていたから、きっと若い女性の持ち物であったのだと思っている。
 通りをようやく過ぎると、見知らぬ人が周りから走って来て筆者を追い越し、ある場所に一斉に急ぐ。筆者もそれに続く。そこは駅の出入口のようなところで、回転ドアがゆっくりと動いている。みんなにしたがってわれ先にとそこから建物の中に入る。内部は天井が高く、がらんとした鉄筋コンクリート造りの空間だ。うす暗い。ロンドンの地下鉄にあったような空間だ。横長のガラス窓から外を見るとどうやら2階らしい。窓の外からは見知らぬ街の自動車が走る通りが見える。山が近いようだ。道路中央には濃い緑色の街路樹の列が見える。建物内部に男の声がマイクで響きわたる。英語のようだ。『脱酸素機器にすぐに入ってください!』 すると建物内部の向こうとこちら側の壁にあったある設備が一斉に蒸気音を立ててガタンと手前側に開く。どちらの壁面にもプラスティック製のベッドが20ほどずつたたみ込まれていたのが、そこに身を横たえられるようにこちら側にパカッと音を立てて開いたのだ。向こうの列のものは筆者の側のものとは少し色もデザインも異なっているが、全く同じ機能がある。他の人々はみな通勤客で、何人かはもうすでにそのベッドに身を置き始めている。向こう側のベッドの列は右の半分以上は空いている。左から順に埋まったのは、出入口がそちら側にあるからだ。横長の窓は反対の右側奥にある。つまり、筆者は回転ドアを入ってすぐ右手に進み、8メートルほど前に見える壁面を見つめる格好でベッドがセットされている壁面を背にして立ち、右手奥の窓の外を見ながら、左手の出入り口からやがて外に出ることを知っているわけだ。ベッドは黄色で体がすっぽりフィットするように、内部は人体の曲線を描いてくぼんでいる。紺色のベルトが腰のあたりにあってそれで身を固定するらしい。立ったままの姿で身を後方に倒すとそのままそのベッドにはぴったりとはまる仕組みになっていて、向かい側の列を見ると、コート姿の女性がもう身を倒している。バッグと傘をどうするのかなと見ていると、それは脇に置いたまでよさそうなので、筆者もまごつきながら同じように傘と手荷物を両脇に握ったまま身を倒す。マイクはまだ男の同じ文句を繰り返しているが、『脱酸素機器で処理しなければ外には出られません!』と言っているのがわかる。身を倒した後、うえからまた別の蓋が被さって来るようだが、自分がプレスされてしまうようで内心不安になっている。『こんな設備を整えて、通勤客も時間をよけいに取られて大変だな。それにどうやら外は別の世界らしい。こんな初めてのところに来て、いつになれば自宅に戻れるのか』と少し心配しているところで目が覚めた。


Nとは毎年1回同窓会で会っている。なぜNが出て来たのかはわからないが、昨日3年ぶりか、Mからお中元が届いた。年賀状を送っても宛先不明で戻って来たので連絡のつけようがなかったのに、急に前と同じ住所で品物が届いたのだ。Eメール・アドレスがわからないので、今日は今からはがきでも書こうかと思うが、いつも不意に便りがあるのでさほど心配はないはずだが、それでも今回の3年ほどのブランクは大きい。その3年間に何があったのかは知らないか、ひとまずは落ち着いたのかもしれない。そんな昨日の思いが多少は夢に出たようだ。地下鉄の駅らしき場所はロンドンのそれの反映であろう。先日のロンドンでの地下鉄の自爆テロ事件の記憶が影響したと思う。ロンドンは地下鉄であちこち移動したことがあるので、この事件はあまり他人事には思えない。そんな心配が夢につながったようだ。梅の宮神社は京都市右京区梅津にある古い神社で、そのすぐ近くに筆者は数年住んだことがある。去年のちょうど今頃、久しぶりにその庭に写生に行った。その時、炎天下でスケッチしたが、眩しい景色がそのまま今朝の夢に出て来た。足元の白い砂はよく神社の境内にあるものと同じでそれを踏むと音が鳴る。ドル紙幣の登場は何に由来するか皆目見当がつかない。
by uuuzen | 2005-07-19 22:02 | ●【夢千夜(むちや)日記】
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