●松尾駅の駐輪場、その9
備員の背後から撮った写真を今日は掲げる。5月22日のもので、警備員は筆者が写真を撮っていることを知らなかったかのか、あるいは知っていても素知らぬ振りをしたのだろう。



別に注意されることでもない。それはともかく、工事現場や人がたくさん並ぶ場所には警備員が張りつく光景が目立つ。先日は大阪心斎橋で男に混じって働く若い女性の警備員を見た。秋冬はいいが、紫外線の強い季節では顔が赤くなって女性向きの職業ではない気がするが、今は就職難でそういう職種にも若い女性が進出していると見える。昨日はポニー・テールの髪の毛をした警備員を交差点の工事現場で見かけた。どんな美人かなと思って前に回ると、赤銅色に肌焼けした40代の男性であった。その顔の焼けには酒によるものが混じっているように見えた。警備員は制服を着るので、携わっている者はそれなりに自尊心が満たされるのではないだろうか。制服の魔力というものがあって、それを着ていると、社会的に認知され、また自分がいっぱしの存在であるかのような気になる。サラリーマンの背広も同じで、また世間にはそうした制服や背広姿を評価する向きが強いのは、社会の安定した生活をする常識人を連想するからだろう。その代表は学校で、高校生までは制服を着るということが常識化している。そのことは子どもの頃から団体生活意識を植えつけ、何らかの決まった職業、つまり自由業以外の職種に就くことを暗黙のうちに子どもに強いるのに効果がある。先日のニュースは、大学を卒業した者がハローワークで仕事を見つけようとしていることを報じていた。学生が懸命に学んで来ても給料をくれるところがないとなれば焦るが、発想の転換もあって、人から給料をもらうのではなしに、自分が給料を払う人間を目指せばどうか。人間ひとりくらいどのようにしても生きていけるとたかをくくれば、安い給料でこきつかわれることが馬鹿らしくもなる。そして、それを自覚した人は自分で商売し、人を使うことに回る。あるいは自分ひとりでやるかだ。たとえば、警備員の立場から警備員会社を作る者もあるだろう。いくばくかの資本と勇気とノウハウがあれば、今は仕事に困らず、たくさん雇うほどに収益が増える。そのようにしてまた資金を増やせば別の何かに投資することも出来る。商売人はそのようにして人を雇って大きくなる。雇われる方は従順で貧しいほどよく、文句を言わずに半分以上をピンハネされていても気づかないか、気づいてもどこでも同じと思って早々と諦める。つまり、この世は雇われる者と雇う者がある。
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 警備員がこんなに目立つようになったのはいつからだろう。警察が管理出来ない部分、また警備の質によっては警察でなくても充分な場合があり、それで求められるようになって来たのではないか。警備が多様化して来たわけだが、先日建物の大きな塀が歩道側に倒れて、その下敷きになって高校生が死ぬ事件があった。あの現場では警備員はどういう警備をしていたのか。高齢化社会なので、警備員がいなければ危ない工事現場は多いが、あの事件を思うと警備員は単なるお飾りのような気もする。だいたいが何も生じないことが理想であるし、またたいていは事故がないまま工事は終わるが、警備員を張りつかせるのは、工事業者としてはイメージアップにつながり、住民の批判をかわすことが理由として大きいように思う。その意味で警備員は全くのサービス業であり、日本がサービス業を増加し始めたのが、ここ20年ほどの傾向で、その頃から警備員がやたらと増えたのではないかと漠然と思う。サービスは何も生産しないが、生産に美点を加える。百貨店のエレベーター・ガールの延長に警備員があると思える。だが、警備員は工事が終わると別の現場に移動し、旅烏のようなところがある。本人にとっては目先が変わって楽しいかもしれず、またオフィスで机にしがみついているより外でそうして働いた方がよいと思う人もあるだろう。ただし、給料の差を思えば、学歴不問の警備員は誰もが憧れてなるものではなく、仕方なしにそこへ流れて行くというイメージが強い。現場仕事の添えもの的なサービス業であることからして、給料は現場の他のどのような職種より低いのではないか。それでも以前の仕事を失い、何かをして金を得る必要のある大多数の人は、それが意に沿わない仕事であっても仕方なしに携わることは多い。人生の悲哀がそこにはあるが、それを悲哀と思わず、生きている間はどんな仕事でも前向きにやるという心がまえは必要だ。警備員でなくても、やすりですっかり摩滅させられてしまったような表情をしている勤め人は多い。昨日、バス停で待っていると、背後に立っている70歳ほどの恰幅のよいスーツ姿の男性が怒ったような大声でひとりごとを言っていた。「貧乏人にはテレビがあらへんやろう。新聞も取れへんやろう。それでアホばっかりなんや」といった調子で、「やろう」の言葉尻を連発していた。筆者のすぐ隣に、かなりかわいい背の高い高校生らしき私服の女性が立っていて、背後から聞えるその声を半ば不気味に思い、筆者の方をちらちらとうかがう。その男性は中流の上といった暮らしぶりに見えたが、哀れにも貧乏人嫌いが高じて「変野郎」に変じてしまったようだ。こんな老人が増加すると、どこにでも警備員を置く必要がある。
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by uuuzen | 2010-10-27 14:14 | ●駅前の変化 | Comments(0)


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